なぜ、能登地方での地震が続くのか(モーニングショー)

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   石川県能登地方で5日(2023年5月)発生した震度6強の地震は、その後も活発な揺れが続き、大雨も伴って土砂災害の可能性も高まっている。今後も、このクラスの地震が続く可能性がある。なぜ能登半島なのか。8日のモーニングショーが分析した。

   揺れがひどかった珠洲市では、日蓮宗本住寺の鐘楼が、鐘を釣った建物ごと崩れ落ちた。鐘楼堂は江戸時代に建てられたといい、大句哲正住職は、「愛された梵鐘(ぼんしょう)なので、本当にショックです。歴史があるもので、何とか復旧できないかと」。

  • 番組サイトより
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大雨への警戒も

   同市の道の駅「すずなり」の防犯カメラには、土産物屋の棚が大きく揺れ動き、棚の商品が一気になだれ落ちた。子どもを守ろうとして覆いかぶさった女性が床に投げ出される映像が記録されていた。海辺に建つ倉庫は、屋根や壁が崩れ落ち、木の板がむき出しになっていた。

   珠洲市では一昨日から大雨警報が出ており、土砂災害警戒区域の住民740世帯1630人に避難指示が出た。裏山が崩れて、大きな岩が家の裏まで転がり落ちた家の住人は、「(昨夜は)家を出て車の中で一晩(過ごした)。地震がなくても、雨だけで崩落する可能性があるので」。

   能登地方では、この2年半で「391回の地震」(昨日7日午後4時時点)が発生した。珠洲市では、一昨年の2021年9月にM5.1震度5弱、去年6月には震度6弱(M5.4)と震度5強(M5.0)の地震が続いた。先週金曜日(5日)の揺れは、9時58分に震度5強(M5.9=深さ14キロ)、午後2時42分に震度6強(M6.5=深さ12キロ)だった。

   地震調査委員会の平田直・委員長は6日、「これまで続いてきたようなこと(震度6クラスの地震)が、引き続き今後も続くということは、非常にありそうなこと」。「震度5クラスの地震はこの1週間ぐらいの間に起こりうる。震度6クラスの地震は、数カ月から数年単位で起きる可能性がある」

   なぜ、能登地方での地震が続くのか?

   国土地理院によると、珠洲市では5日の2つの地震で、この間の地殻が最大約20センチ隆起、もしくは西向きに移動した可能性がある、という。京都大防災研究所の西村卓也教授によると、日本列島の地下では、(1)太平洋プレートが海側から陸地の下に沈み込むように動いているが、プレートとともに水が流れ込んでいる。(2)その水が圧力で上昇した先に、岩盤の小さな多数の亀裂や断層面がある。(3)ここに水が入り込んで地震が起きる、という。能登半島の地下は、他の地域よりも水の量が多く、岩盤や断層面に入り込む頻度が多くなるため、地震が起きやすい。

   コメンテーターの玉川徹(テレビ朝日社員)は「日本の国土面積は、世界のわずか0.25%しかないのに、マグニチュード6以上の地震の2割が日本で起きている。この近くには原発もある。地震の揺れが原発に対して大丈夫なのか、の検証は再度考えなくてはならない」

(栄)

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