NHK放送開始100年を迎える2025年放送の大河ドラマが、「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」に決定した。23年4月27日、同局が発表した。
江戸時代中期に、喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見出し、謎の絵師「東洲斎写楽」を世に送り出した「江戸のメディア王」蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯を描く作品。主演は俳優の横浜流星さんが、脚本は森下佳子さんが務める。
脚本家も当初、「何やるねん」
NHKサイトによると、森下さんは、制作統括の藤並英樹チーフプロデューサーから、蔦屋重三郎の大河ドラマの企画を聞き「藤並さんはどうかしてるんじゃないかと思った」という。
「2時間じゃなくて50時間もかけてやると言う。合戦もない、もちろん天下もとらないし非業の死を遂げるわけでもない、畳の上で脚気で死ぬ本屋のおっちゃんの人生を。『何やるねん』......きっと、のっけはそういう印象を持たれるんだろうなぁと覚悟している。だって、私もそう思ったから」
と率直に明かしつつ、蔦屋重三郎が作った黄表紙や洒落本の面白さ、同時代のきな臭い政治の世界などに夢中になっているといい、
「今の私は自分が夢中になったように皆さんにも夢中になってもらえると嬉しいなと思っています。要はそんなドラマを目指せばいいんだなと考えています」 と語っている。大河ドラマはもちろん、NHKドラマに初出演となる横浜さんは、
「目標だった大河ドラマの主演に選んでいただき光栄に思います。今まで培ってきたものすべてをこの作品に注ぎ込み蔦屋重三郎として生き、ともに成長したい」
と意気込んだ。
ツイッターなどでは、
「全く予想外だけど、町民文化華やかなりし江戸の物語と思うとめちゃくちゃ楽しみだ~!」
「江戸中期の大河珍しいな。脚本が森下さんとか楽しみでしかない!」
「一見マニアックな題材の大河ってめっちゃ面白かったから今回もそうなりそうな気がする。江戸の町民文化の話を一年かけてガッツリやるって挑戦だよね。楽しそう」
と、町民文化にフォーカスした大河ドラマへの期待の声が盛り上がっている。
(TT)