この4月(2023年)に始まったNHKの朝ドラ「らんまん」。5月の連休前までの放送で、筆者の印象に残った場面を今回(5月4日)紹介します。
万太郎(神木隆之介)と竹雄(志尊淳)は、峰屋の「峰乃月」を内国勧業博覧会に出品するため、初めて憧れの東京へ出かけた。しかし本当の万太郎の目的は、文部省博物館の野田基義(田辺誠一)と里中芳生(いとうせいこう)の2人の学者に会うことだった。
子供の頃からの憧れ
博物館内の奥から出てきた野田先生は、寝不足の眼にボサボサ頭。いかにも学者という雰囲気だが、田辺誠一さん持ち味のちょっと優しい表情がよかった。万太郎が子供の頃から憧れていたと告げると「土佐からここまで会いに来たのか」と野田先生も感涙して万太郎を歓迎。2人で抱き合って歓喜した場面は嬉しかった。4月20日の放送回でのことです。
野田先生に対して、いとうせいこうさん扮する里中先生が、奇妙な形をしたサボテンの名前を考えながらコミカルに登場。チャーミングで笑えた。里中サボテン先生には「いとうせいこうさん、めっちゃいい感じ!」「ベランダーの生みの親ないとうせいこうさんが植物学者役で登場してるの、胸アツだな」「粋なキャスティング」などネットでも反響が寄せられた。
万太郎の心の友。ずっと憧れていた最愛の2人に会うことができて万太郎はどれほど嬉しかったか。ボサボサ頭の野田先生とサボテン先生は、万太郎の一生に深く関わってくる物語に欠かせない人物。どんな風に万太郎に影響を与えるのか、また日本の植物学にどのように貢献したのか。万太郎と3人の出会いはワクワクする場面となり、今後の東京編の盛り上がりに期待する印象的な回となった。
また万太郎は東京に滞在している間、人生の伴侶となる寿恵子にも出会う。すっかり一目惚れしてしまった万太郎。2人の恋の行方もますます気になる。
一時は峰屋の皆のために、当主として生きようとした万太郎だが、やはり植物愛を捨てるわけにはいかないと決めた。いよいよ植物学を本格的に志す万太郎。東京編の展開が楽しみである。
(Y・U)