植物学の道を進むことを決意した万太郎(神木隆之介)は、高知の宿に戻ると綾(佐久間由衣)と竹雄(志尊淳)にそのことを伝えた。
万太郎から「自由に生きて欲しい」と告げられた綾もまた「峰屋を発展するために生きる」と宣言。竹雄は2人の誓いの証人となった。
警察に連行される一幕も
佐川に帰る前に3人は早川逸馬(宮野真守)の演説会に参加。するとそこに警官たちが駆け込んできて、万太郎と逸馬を連行していってしまう。
竹雄は警察に掛け合おうとするが全く相手にされず、佐川まで走り、タキ(松坂慶子)に報告。
タキは万太郎を救い出すべく、市蔵(小松利昌)と竹雄を連れ高知へ。旧知の知り合いである警察署署長に話をする。
無事に釈放された万太郎は、佐川への帰り道で橙色の見知らぬ花を見つけ話しかける。タキは万太郎にその花の名が「キツネノカミソリ」だと教える。
峰屋に帰り、万太郎と綾はそれぞれの決意をタキに報告。2人の想いを知り、肩を震わせて泣くタキを、万太郎はしっかりと抱きしめるのだった。
秋になったある日。万太郎は峰屋の手代衆や蔵人、分家衆の前で、自分が春になったら峰屋を出て植物学の道に進むこと、後のことは綾に任せることを伝える。分家衆が野次を飛ばすなどしてざわつく中、綾は自分の酒造りへの情熱を語り、蔵人たちの心を動かす。
それから半年ほどの間、万太郎は竹雄を伴って「土佐植物目録」を作るために植物収集に没頭。
竹雄は万太郎について東京に行くつもりでいたが、万太郎から峰屋に残るように告げられて戸惑う。
悩み抜き、自分の気持ちに整理をつけた竹雄は、綾に自分の気持ちを告白。
そして「自分には2つだけ、子供のころから持ち続けてきた大切なものがある」と続ける――。