NHKの朝ドラ「らんまん」4月27日(2023年)放送回。万太郎(神木隆之介)は、早川逸馬(宮野真守)が率いる「声明社」で自由について語り合あっている間、綾(佐久間由衣)は高知の夜道を歩きながら竹雄(志尊淳)に今の気持ちを明かした。(ネタバレあり)
「気持ちに気付いて」の声も
幸吉(笠松将)に会いにいって失恋した自分のエゴな気持ち語りがはじまる綾。自分の気持ちをまっすぐに整理できる素直な子である。涙が止まらない切ない失恋を、隠すことなく竹雄に語るなんて、綾は心から竹雄を信頼していることがわかる。
そんな素直で可愛らしいところが好きな竹雄にとって、告白するタイミングがきた。千載一遇の告白のチャンスだ。一瞬、肩を震わせて泣いている綾の肩を抱き寄せるかと思ったが、そうはいかない。わきまえている竹雄は、自分の気持ちを伝えようとしてとまってしまう。
万太郎もどうしようもない自分の立場から自由になれず悶々としているが、竹雄もこの時代の「身分」の手前、お嬢様である綾に告白ができず自由になれない。はたまた綾も女性というだけで酒造りに没頭できず人生に自由がない。3人が隔てられた自由への壁にぶつかっている。
竹雄の気持ちは、傷ついている綾には響かなかったようだ。ただいつもの優しい竹雄というだけだ。いや今はそれでよかったのかもしれないが。ネットでも「綾は竹雄の気持ちに気づかんかー」「竹雄ー!そこはバックハグだろー!」「綾が傷ついてる時に告白しない竹雄は本当に好きなんだな」「竹雄の精一杯の告白なんだよ、綾様わかって」などの投稿で沸いていた。
視聴者全員が歯がゆい気持になっていると、夜祭で踊る大衆の中に入ろうと綾が竹雄の腕をつかんだ。綾の気持ちが表れているということか。2人が踊る場面は失恋の酸っぱさと、ほのかな恋の甘さが交わって癒された。今後の展開が気になる。
(Y・U)