NHKの朝ドラ「らんまん」4月26日(2023年)放送回。タキ(松坂慶子)に、いきなり「夫婦になれ」と今日まで姉弟として育った万太郎(神木隆之介)と綾(佐久間由衣)に申し付ける。困惑する2人。そしてそんなことは無理だと、綾は飛び出していってしまう。(ネタバレあり)
綾が向かったのは峰屋の蔵人である幸吉(笠松将)の家だった。綾は新しい酒を造りたくて、幸吉とずっと一緒にトライアンドエラーを繰り返していたのであろう。よくあることだが、そのうちに綾は幸吉に恋してしまった。
幸吉のそばに...
万太郎と夫婦になることなど、到底むりだと思った綾は、幸吉への想いを掴みながら幸吉に会いに行った。幸吉にも自分の想いを掴んでもらえると思ったのだろうね。確かめ合いたかったんだよね。でもそこで見たものは、笑顔で幸吉に寄りそう女性の姿だった。
恋焦がれている人が、アポなしで相手の家へ訪ねてみると、絵に描いたような家族の「絵」を見てしまったり、恋人同士のように自分とは違う人と歩いている姿を目撃したり、または恋がはじまったと思ったら左手の薬指に指輪をみつけたり、始まろうとする恋が一瞬で遮られる場面は、昔からいろんな形で表現されてきた。歌にもなっている。
この綾の失恋シーンでは「幸吉推しとしてはつらい展開... あ、綾姉ちゃ~ん」「奥さんらしきもの がいたのなら あのかんざしの返し方はアカンのでは!! 悪い男?」「幸吉にちゃんと確かめた方がいい。もしかしたら姉妹とか、幼なじみとかかもしれないし」などの反響がネットに寄せられていた。
勝手に恋をして勝手に失恋すると、ジェットコースターのように急降下する気持ちに気づいて、「何やってるんだろう」と水をぶっかけられたようなる。情けなくてどん底気分でいると、美味しいコーヒーや気持ちのいい風、綺麗な海が慰めになったりするものだ。綾の場合は、ユリの花だった。今週のテーマ「ササユリ」がこのピンクの花だ。学問的なことはよくわからないが、とにかく強いしどこにでも根をつけて、立派に毎年咲く。羨ましいほど強くて美しい。
綾もそんな女性になってほしいと思っていたら、「自由」を獲得すべく演説会へと向かった。そこで何を感じてどんな将来をつかみ取ろうとするのか。綾の物語も今後の展開が気になってきた。
(Y・U)