「内戦が続くスーダン。停戦の期限まで5時間を切りました」と24日朝(2023年4月)の「めざまし8」でMCの谷原章介が切り出した。西岡孝洋アナは続けて、「現地から退避する動きが各国で本格化する中、車列が攻撃を受け、フランス人1人が負傷したとの情報も出ています。残された日本人を安全に救出するには。考えられるシナリオに迫ります」と伝えた。
今のところ濃厚なのは、日本人らおよそ110人を自衛隊機でスーダンの東に位置するジブチまで退避させる案。
ヘリコプター利用の可能性は?
しかし、衛星画像を見ると空港とその周辺の施設には攻撃痕が広がっており、東京大学大学院の渡邉英徳教授は「(日本人らが)飛行機に乗るまでに一時的に集まれるような病院とか大学とか大きい施設の周辺で被害が生じている。なかなか人が集まれないということです」と分析する。
自衛隊の輸送機は着陸可能なのだろうか。番組は元自衛隊統合幕僚長の河野克俊氏を招き、質問をした。
河野氏「滑走路が使えなくても、日本が派遣しているC-2などは、原っぱや砂地でも降りられる場合がある。そういうことも含めて検討しているのだと思う」
谷原「日本の場合は輸送機を派遣していますが、アメリカは(滑走路が必要ない)ヘリコプター使った。そのヘリコプターを現地で調達するということはあり得ないですか」
河野氏「そうであれば、日本のヘリコプターをジブチに展開させるという手段を取るべき。固定翼の方が迅速にできますから、輸送機という判断をしたのだろうと思う。これから色々な状況の変化があるので、ヘリコプターを含めたあらゆる手段は当然考えるべき」
車両を使って第3国を通ってスーダンに入る「陸路」、または「陸路と船」というシナリオはあるのだろうか。河野氏は「陸上輸送は受け入れ国の了解が必要なためハードルが高い」と指摘する。
谷原「実際フランスの車列も攻撃されたそうですけれども、外国人が狙われる可能性は?」 河野氏「今、トップ同士は停戦を表明しているが、それが末端の最前線の兵隊にまで徹底されているかは疑問。今も散発的に戦闘状態が続いているということは統制が取れていない。あえて外国人を狙ったとは思わないが、危険性はある」
河野氏は「日本の自衛隊には法律的に制約がかかっているのでアメリカやフランスよりも動きづらいところはあるが、技量的には全く差がない。アメリカやフランスが(無事な退避を)できているのであれば、自衛隊にも絶対にできる」と話した。
(ピノコ)