「首都を飛び交う砲弾。アフリカ・スーダンで紛争が激しさを増し、民間人100人以上が亡くなっています。また、アメリカの外交官の車列が銃撃され、さらに国際機関の職員が死亡するなど、国際社会をも巻き込む事態となっています」と西岡孝洋アナ。
砲弾が直撃し崩壊するマンション、腰を低くして銃撃から逃げ惑う人々......。19日(2023年4月)の「めざまし8」は、民間人に大きな影響が出ている政府軍と民兵組織RSF(即応支援部隊)との間に起きた軍事衝突について生々しい映像と共に伝えた。
風間晋・解説委員「石油とか地下鉱物とか資源がある分...」
MCの谷原章介「住民の方も多く、外国から在留している方も多い。そんなところで戦闘が行われている」
風間晋(フジテレビ解説委員)「いわゆる破たん国家においては、武力を持っているということを見せつけることがとても重要。とくにスーダンの場合は石油とか地下鉱物とか資源がある分、武器を買うお金もあるし、武器を売りつけるのに良い先なので、双方が武器を持っている。なかなか収まるところまでいかないと...。難しいのかもしれませんね」
西岡アナは武力衝突の経緯を3つのポイントから解説。1つ目は1989年以降30年以上続いた独裁政権と2019年に起きた軍部のクーデターという背景。2つ目は現政権も独裁政治であること。
3つ目はウクライナ紛争の影響。スーダンの主食はパンで、原料の小麦の80%はロシア・ウクライナ産でまかなっていきたが、ロシア・ウクライナの軍事衝突で輸入できなくなり、スーダン国内が食糧危機に。これが民主化を求める運動に飛び火したということだ。
パックン(パトリック・ハーラン:タレント)「食糧危機は間違いなく1つの要因。それに、IMF(国際通貨基金)の責任もあると思う。クーデターの後、スーダンは借金まみれで、IMFが半分くらい肩代わりした。ただ、その代わり、財政再建のために国民の生活を支えていた補助金などをやめなさいと。スーダンは35%くらいが貧困層。生活が苦しいところにこの食糧危機、さらには燃料高に苦しまされ、不安定につながった」
谷原「しかもこの紛争でさらに苦しんでいる状況。軍事独裁から民政への移行の過程で市民が苦しんでいるっていうのは本当に皮肉ですよね」
戦場カメラマンの渡部陽一さんによると、アフリカの紛争解決方法は軍と民間が交互に政権を握り、最終的に国民投票で決着するという手法がよくつかわれるというが...
金子恵美(元衆院議員)「基本的にはアフリカが自らの手で平和を維持するということと紛争を解決する能力をいかに強化していくか。そこにどうやって日本が関与していくかだと思う。第一義的にはアフリカ諸国の自らの手での平和維持だと思います」
(ピノコ)