岸田文雄首相が和歌山県の漁港で遊説中に爆発物を投げ込まれた事件で、爆発物の破片が40メートル先まで飛んでいたことが分かった。現場では、軽症者が2人とされていたが、「当たったら即死の可能性もあった」と、関係者はいう。18日(2023年4月)の「モーニングショー」は、爆発物の構造など事件の背景を特集した。
爆発のあった現場を調べると、爆発物から約40メートル離れた倉庫の外壁に、跡がついており、その前のネットの上に約15センチの破片が見つかった。破片は、聴衆の間をすり抜けたと見られる。地元の雑賀崎漁港の濱田光男・組合長は「ほかにも、ボルト、ナットとか、たくさんみつけました」。爆発物の中に、ボルトやナットが詰められていた可能性が出てきた。
玉川徹「落ちてすぐに爆発したら...」
玉川徹(テレビ朝日)は、「手りゅう弾タイプの爆発物を投げられることを、(警備サイドは)想定していなかったんじゃないか。爆発物が落ちてから50秒後に爆発したから逃げることができたが、落ちてすぐに爆発したら、これで済んでいたかどうかわからない」。MCの羽鳥慎一「聴衆と握手するという選挙のやり方もどうなんだろう、ということにも」
威力業務妨害の疑いで逮捕された木村隆二容疑者は17日朝、和歌山西警察署から送検された。同日夜8時半ごろ、同容疑者の担当弁護士が接見を終え、同署を出てきた。「なんらか(体調に)不具合があったので、病院かな(行った)。(どこが痛いか)話すようなことでないと思う。(体調は)大丈夫だと思います」。
容疑者は、小学校の卒業文集に、こう書いていた。「将来の夢は、パティシエか発明家です」。「パティシエになったら、いろんなお菓子を作りたい。食べた人が秘密にしておきたくなるようなお菓子をいっぱい作りたい」。「発明家になったら、みんなが喜ぶロボットや、役に立つ機械を作りたい」。中学校に上がると「いじめられて人が変わり」(同級生)、「以前は両親と2人の兄弟と生活していたが、5年ほど前に父親が出て行った」(近所の人)。
読売新聞によると、木村容疑者は昨年6月、神戸地裁に国を提訴(代理人弁護士をつけない「本人訴訟」)していた。これによると、昨年7月の参院選に立候補しようとしたが、被選挙権(30歳以上)を満たさず、供託金(300万円)も用意できないため、立候補できなかったことについて、「法の下の平等を定める憲法に違反する」と主張、損害賠償として10万円を要求したが、昨年11月に請求を棄却され、これを不服として大阪高裁に控訴。今年5月に判決予定だった。
(栄)