「現職の総理大臣が演説会場で爆発物を投げつけられた事件。取材から、事件を起こす前にスーパーに立ち寄るなど、男の足取りが少しずつ分かってきました。見えてきた計画性に迫ります」と西岡孝洋アナが切り出した。18日(2023年4月)の「めざまし8」は事件直前までの木村隆二容疑者(24)の行動を追った。
「地元の人だけが利用するような」
番組は、容疑者が自宅からバスを使って最寄り駅の川西能勢口駅に行き、そこから列車を乗り継いで和歌山市駅に向かったと仮定。和歌山市駅付近のスーパーの防犯カメラに映っていたのが午前10時26分なので、少なくとも8時前には自宅を出たことになる。容疑者はそこから事件現場となった雑賀崎漁港までバスで向かったと見られている。
一方、自民党のホームページに和歌山県での遊説日程が告知されたのは、事件前日の14日午後2時ごろ。自民党広報のツイッターが更新されたのも同じ14日の午後7時ごろ。容疑者が犯行を決意したのは、事件直前だったことが分かる。
元埼玉県警捜査一課警部補の佐々木成三氏は犯行について「計画性はある」と指摘。さらに、「前日に日程を見てからでは間に合わない。爆発物数本分のパイプや火薬を用意するのはかなり時間を要するので、すでに用意しておいて、毎日のようにHPなどをチェックして、近く(関西圏)に来るチャンスをうかがっていたのでは」と推測した。
MCの谷原章介は、木村容疑者が漁港に向かう様子を映像で見て疑問を口にした。「初めて来て、しかもこれって車が通るような道じゃなくて裏道に近いじゃないですか。地元の人だけが利用するような。下見はしてないんだろうとは思いつつ、よく何も見ずに、確認せずに歩けますね」というものだ。
なるほど、木村容疑者はスマホや地図などを手にしておらず、迷いなくすたすたと道を進んでいるように見える。
スタジオでは、警備態勢に関する言及もあった。
武井壮(「百獣の王」・タレント)「例えば、ここに集まった人たちの持ち物検査すら行えていないわけじゃないですか。容疑者がもうちょっときちんとした爆発物を作っていたらと考えると、恐ろしい数の死傷者が出ていた可能性がある。去年のこと(安倍晋三元首相銃撃事件)で何を反省したのか。もうちょっと距離を離すとか、持ち物検査をするとか、そういったことがいまだに行われていないことに1番驚いています」
谷原「警備態勢を抜本的に見直さなければならないのかも知れません」
(ピノコ)