NHKの朝ドラ「らんまん」4月11日(2023年)放送回。武士の子の学問所、名教館に入学が認められた万太郎(小林優仁)。ところが初日から武家の子らにいじめられてしまう。不貞腐れて家へ帰ろうとすると、門前で謎の男(寺脇康文)に声をかけられた。(ネタバレあり)
「新しい時代」を強調
頭ボッサボサの水撒きのオジサンだが、2人目の天狗?と思ったり...。寺脇康文さんが演じるとなれば誰?どうやらこの人が、万太郎の生涯の師匠となる池田蘭光という人らしい。
万太郎に2度も水をぶっかけたこのおじさん。わざとしかいいようがないが、こんなアクシデントが、生涯忘れられない出会いにつながるものだ。そして少年万太郎に、遠慮なく新時代到来の話をし始め、変化のときだと言い放った。
目をパチクリさせる万太郎。まだ自分では自覚していないが、万太郎自身も男子優勢の「家督制度」に違和感のようなものを感じていたはずである。その違和感を形にするような言葉が「新しい時代」「変わる時」だったのだろう。武士の子どもらに竹刀でボコボコにされたあとだったから、じーんと身に染みたかな。この学長との出会いの場面は「寺脇さん演じる蘭光とも早速出会ったね」「寺脇さん出てきて一気に流れ変わった」などの反応がネットで寄せられていた。
ボサボサ頭の学長が言った「今は、新しい時代への変わり目。これまでのしきたりにとらわれずに、変わる時だ」という話のなかに含まれていた「武士の子もそのことを知っている」というひとことは、いかにも時代の流れを読んだ名門学問所の学頭らしい発言である。
明治の時代に入り、急速に近代化していった日本。人々の生活や習慣もどんどん変化していくなか、『謎の男』の言葉に揺れる万太郎。少年ながらに何か掴んだ様子だ。今後の学長との関係にも注目である。がんばれ万太郎!
(Y・U)