4月3日(2023年)の放送で30年目を迎えた「めざましテレビ」(フジテレビ系)。オープニングで三宅正治アナが「めざましテレビは30年目。節目となる今年、さらにパワーアップします!」と声高らかに宣言していたが、あいかわらずとんちんかんなところが多かったので忘れないうちに書いておく。
エールにかえて
まずは、新テーマソングの「いばら」。Ado(アド)とVaundy(バウンディ)がタッグを組んだというが、まだ半分、脳が起きていない状態で、Adoの歌い上げる系の曲は正直つらい。朝のさわやかな目覚めに似つかわしくないのでは。しかもタイトルが「いばら」。「めざまし占い」で、きょう1日の運勢はどうかな、ラッキーアイテムは? などとやっているなかで「いばら」って。
さらに、スタジオのセットがパワーアップされ、おなじみのめざましくんもVRめざましくんになってスタジオに登場。出演者たちは大騒ぎしていたが、視聴者にしてみれば、これまで「6時25分、6時25分」と時報代わりに出て来ためざましくんと、どこが違うの!? という感じ。
そして、そして。「世界的音楽家 坂本龍一さん(71)死去」のニュースでのこと。「がんで闘病中だった音楽家の坂本龍一さんが先月28日に亡くなっていたことがわかりました。71歳でした。坂本さんの名前を広く知らしめることになったのは、細野晴臣さん、高橋幸宏さんとともに結成したYMO、イエロー・マジック・オーケストラです」というナレーションで流れてきた曲が「RYDEEN」だったこと。たしかにYMOの代表曲といえば「RYDEEN」だが、これを作曲したのは高橋幸宏。もちろんその後には、坂本龍一のアイコン的曲、映画「戦場のメリークリスマス」の「Merry Christmas Mr. Lawrence」にも触れていたが、ここは「RYDEEN」ではなく、坂本さんが作曲した「テクノポリス」にすべきだろう。「RYDEEN」のほうがキャッチーなのは重々わかるが......。ジョン・レノンの追悼に「Yesterday」を流すようなもので、ジョンが「あれはポールの曲」と言ったように、坂本も天国で「あれは高橋の曲」と嘆いているのではないか、と。
以上、見た感想を。30周年を迎えた「めざましテレビ」へのエールにかえて。
(くろうさぎ)