強豪の高校女子バレー部に体罰情報 「ZIP!」で伝えた生々しい証言

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   また高校運動部のひどい体罰が明らかになった。けさ5日(2023年4月)の「ZIP!」で、司会の水卜麻美が「強豪校として知られる女子バレーボール部で、体罰の情報があり、県の教育委員会が調査を始めたことがわかりました」と伝える。何度も全国大会に出場している神奈川県中央部にある県立高校で、60代の男性顧問が暴行・暴言を繰り返していたという。

   被害にあっていた生徒の保護者はこう話している。「髪の毛をわし掴みにして引きずり回すとか、肩をたたいたりとか、至近距離でボールを当てるのは当たり前ですし、蹴っ飛ばされるのは日常茶飯事でした」。ボールをぶつけられて口が切れ、出血すると、「ブスの顔を守るんじゃなくてコートを守れ」と暴言を浴びせられたと言う。

  • 部活動のあり方が問われている(写真はイメージ)
    部活動のあり方が問われている(写真はイメージ)
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文部科学省の「24時間子供SOSダイヤル」も紹介

   この顧問はこれまでにも暴力や暴言が問題になっていて、昨22年6月には学校が保護者らに「行き過ぎた行為だった」と謝罪していた。しかし、その後も体罰は止まず、今年2月に神奈川県教育委員会に情報が伝えられた。

   8時台の「トップニュース」コーナーでは、森圭介アナが体罰はなぜ続くのかを解説した。水曜パーソナリティーの飯尾和樹(ずん)は「指導がうまくいかないから八つ当たりしているように見えます」と話す。

   森アナによると、体罰は2012年の2047件から20年は93件に減っているのだが、流通経済大スポーツコミュニケーション学科の小谷究准教授は「93件というのは報告されている件数なので、実際はこれより件数はあると思います」という。

   そして、「体罰がなくならない背景には、体罰による指導を受けてきた指導者というのが、プレーヤーへのコーチングが体罰というアプローチしか持っていなくて、他の指導法を持っていないのが一つの原因としてあります」(小谷准教授)。体罰を経験してきた指導者は、体罰でしか指導できないことが少なくないというのだ。

   さらに、小谷准教授は、体罰が起こるときは3つの条件があると指摘する。まず「機会」で、体育館やグラウンドで生徒と指導者しかいない状況。2つ目は「動機」。指導者に地域や学校関係者から(勝てという)プレッシャーが強い。3つ目は「正当化」だ。指導者の「他の学校でもやっている」「このくらいやって当たり前」という思い込みである。

   森アナが「なかなか声が上げにくいというお子さんには、こういった窓口があります」と紹介したのは、文部科学省の「24時間子供SOSダイヤル」で、電話番号は「0120-0-78310(なやみいおう)」、LINEもつながっている。

(カズキ)

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