「みなさん、こちらの言葉聞いたことがあるでしょうか?『蛙化現象』です。好きだった相手への恋愛感情が急に冷めてしまうことなんですけれども、今若い人を中心にSNSでこの言葉が広がっているといいます」と、29日(2023年3月)の「スッキリ」で岩田絵里奈アナが切り出した。
専門家によると、元になったのはグリム童話「かえるの王子様」。気持ち悪い姿のカエルが王子様になったとたんに主人公が好きになるというストーリーだが、「蛙化現象」はその逆。好きな人ができても、その人から好意を向けられた途端に「気持ち悪い」と感じてしまう心理学の用語だという。
財布を開けて小銭を探して...
さらに、この言葉が若者の間で広がる中で、その使い方も徐々に変わってきているという。若者文化に詳しい芝浦工業大学の原田曜平教授は「最近広がっているのは、男性とかのちょっと嫌なポイントを見つけて冷めてしまうという(使われ方)。ただ単にマイナスポイントということを『蛙化現象』と。もともとの意味からすると誤用なんですけど、キャッチーな言葉として若者が使いやすい」と話す。
「蛙化現象」を体験するのは女性が多いということだが、岩田アナは街で聞いた実際の話を紹介。「2人でコンビニに行きました。商品を選んでレジに行きました。そこで彼氏がお会計。財布を開けて小銭を探しています。その姿を見た瞬間、彼女の恋愛感情が冷め、『蛙化現象』が起きました」。
みちょぱ(池田美優:モデル、タレント)「ウソでしょー...」
司会の加藤浩次「小銭探しをずっとしてたってことでしょう?多分。ずーっと。『出せよ、1回!』みたいな」
ほかにも「店員さんを呼んだのに、無視されて蛙化」、「LINEの『w(わら)』の数で蛙化」、「カラオケでのマイクの持ち方で蛙化」など、本当に些細なことで気持ちが一気に冷めてしまう女性が少なくないようだ。
この背景には何があるのか。明星大学心理学部の藤井靖准教授は「人間関係の流動化」と「多様性の時代」を挙げた。
加藤「でも、昔から若い世代ってこういうのありませんか?」
藤井准教授「そうですね。だからある意味、顕在化したとも言える。『蛙化』は10代の頃多かったけど30代になったらそういうのはなくなったと言う人も多い。若者世代特有の現象とも言える。片思い中に、恋に恋するタイプというか」
この日、特別出演したテリー伊藤(テレビプロデューサー)は「青春してていいですよね」と羨んでいた。
(ピノコ)