NHKの大河ドラマ「どうする家康」3月19日(2023年)放送回。三河国主となり、姓を徳川と改めた家康(松本潤)は、今川領の駿河・遠江を狙う武田信玄(阿部寛)と談判することになる。武田信玄は、そもそも家康と対峙するつもりはなかったが、信長から直々に手紙がきて「信長の顔を立ててやろう」という展開となった。(ネタバレあり)
今川領めぐり...
この阿部寛の武田信玄ったら、メンズノンノの爽やかモデルさが微塵もない。お風呂好きのローマ人ならまだしも甲斐の虎に扮し、威圧感を放ちまくっている。
会談の場に信玄が来ないと聞いて、当人が直々に現れるとは思ってもいない家康、平八郎(山田裕貴)、小平太(杉野遥亮)の3人がのんきに切り株に座りながら猫の鳴き真似なんぞをしていると、ぬうぅぅぅっと登場したのが信玄そのひと。これじゃまるでホラー。フリーズしたまま声も出ない3人。信玄の風貌は、大抵の場合、もみあげからもじゃもじゃとはやした髭にスキンヘッド。戦となれば白い獅子のような兜をかぶっていて、目を合わせたくないほどのパンチ力なのである。
年齢でいうと、松潤(39)と阿部寛(58)の差もさながら、武田信玄と家康はほぼ20歳もの年の差がある。それに加えて時の怪人が目の前に現れたらならば、家康が金縛りになるのも仕方がないか。
「あーん」と家康にだんごを差し出した信玄、それを震えながら少しだけかじる家康。小さな団子の端っこさえも喉を通らない恐怖。信玄が一気にだんごにかぶりついた。このパワハラで今川領の取り分に決着がついたようである。さすがに猫ではなく虎。この信玄との初対面のシーンは「武田信玄相手に一言も発することが出来なかった家康の表情が良かったなぁ」「この時代の信玄と家康、全然格が違うんだなぁって分かった」「阿部寛の武田信玄、かなり濃かったなぁ...」などの反響でネットでも注目を集めていた。
赤備えでビッシリの軍団には驚いた。駿府が数日でおちたときいて頷ける。武田信玄の猛威はこれから。家康にとって生涯忘れられない人物との展開がどう描かれるのか、期待したい。
(Y・U)