広域強盗事件で財産情報などに使われた闇名簿が、実は自治体から流出していたかもしれない。「納税者名簿などが悪用された可能性があります」と、15日(2023年3月)のモーニングショーで司会の羽鳥慎一が取り上げた。
ルフィを名乗る指示役だったかと疑われる男4人とフィリピンの収容施設で生活をともにしていたという人物が取材に応じ「闇名簿を目にした」と語った。その分量については「段ボール」と答えるほど大量に集められていた。
「そう、そう。税金をいくら払ってるかとか」
この4人クラスの犯罪者には「業者から買いませんかとくる」そうで、カード情報や名前、生年月日、アドレス、部屋番号、パスワードなどが盛られている。流出のもとは「民間企業からのだけではなかった。役所からとるのが一番大きい」とも。(市区町村)役所に協力者がいるかとの質問には「そう、そう。税金をいくら払ってるかとか。(書かれたリストは)この時代にフロッピーですよ」と実態を具体的に指摘した。
役所からの個人情報の漏洩については、捜査の関係者も「自治体からの漏洩、情報の販売は、言い切れるレベルで絶対にある」と自信をもって、まさに言い切った。
実際に数年前にある自治体から流出した情報をもとに作られたという闇名簿を、モーニングショーは画面に出した。電話番号や年収、さらに固定資産税の項目があり、そこには¥マーク横に「110」「224」といった数字が並ぶ。「万円」単位の固定資産税納付額だそうだ。
過去に特殊詐欺に関わった人物は「固定資産税100万円で1億円の不動産を持っている。最近だけでも10程度の自治体からの流出があった」という。
浜田敬子(元AERA編集長)「本人はまさか犯罪に使われるとの意識がないかもしれない。軽い気持ちで漏らした先でどう使われるかのセキュリティ研修が必要。企業は流出できない仕組みになっているのに(役所では)できているシステムの甘さもある」
羽鳥「いまだにフロッピーを使う。(役所は)時代が遅れているなあ」
強盗や詐欺を横行させた一因が役所にあるというのではたまらない。少なくとも、事件があった自治体からは流出した可能性が間違いなくある。一刻も早く実態摘発と再発防止が必要だ。
(あっちゃん)