陳建一さん死去 「料理の鉄人」フジテレビならではの追悼

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   「とても残念なニュースです」。今日15日(2023年3月)の「めざまし8」は、中華料理人・陳建一さんが死去したニュースで始まった。背景には陳さんのアップ映像が映る。司会の谷原章介が続ける。「中国四川料理の第一人者・陳建一さんが亡くなりました。67歳でした」。

   陳さんを一躍有名にしたのはフジテレビの料理対決番組「料理の鉄人」(1993年放送スタート)だった。40代の陳さんが躍動する同局ならでは懐かしい番組映像で、陳さんを偲んだ。

  • 「偉大な功績があった方だった」と追悼(写真はイメージ)
    「偉大な功績があった方だった」と追悼(写真はイメージ)
  • 「偉大な功績があった方だった」と追悼(写真はイメージ)

大技のパフォーマンスも

   「このキッチンスタジアム誕生以来、闘い続けてきた唯一の男、中華の鉄人」と当時の司会・鹿賀丈史氏の紹介で、陳さんがゆっくりと壇上にせり上がってきた。1999年9月10日に放送された「料理の鉄人 1999 IRON CHIEF 最強鉄人決定戦」の映像だ。「これが83度目の出場になります。キッチンスタジアム最多出場、最多勝利の記録を持つ男」とアナウンスがかぶさる。黄色い中華服に身を包み、マーボー豆腐を中華鍋でひっくり返すという大技のパフォーマンスも見せていた。

   番組で共演した「和の鉄人」道場六三郎さんは「功績は非常にすごい。とにかくマーボー豆腐が基本にあるもの。なにをしてもおいしいですから」と話す。

   マーボー豆腐をはじめ四川料理が日本で広まったのは陳さんの父親・陳建民さんの功績だったという。建民さんは昭和27(1952)年に来日、当時は四川省の山椒など料理に欠かせない調味料は日本になかったが、日本人の母・洋子さんがサポートして舌にあうように味付けしたという。

   「最強鉄人決定戦」の出演時、陳建一さんはスタジオの自席に父母の遺影を置き、建民さんの教え「常楽我吃」(常に心を楽にし自分を清く生きる)の気持ちで料理に当たると決意を込めていたという。

   建一さんは「料理で大事なのは愛情、心を込めて作ること」と、建民さんから教えられた「心」を語っていた。いま店を継ぐ息子の建太郎さんも「父から教えられた、大切な人に食べてもらう、そんな気持ちが、技術よりもなによりも料理人として大事なこと。これからも大切に守っていきます」と話す。

   谷原「どこかユーモアもあって、豪放磊落なところもあった。料理を愛して、人を愛した方、中華のシェフとしても偉大な功績があった方だった」

   若狭勝(弁護士)「料理だけではなく、何をやるにあたっても『心を込める』ことが通じる。私と同じ年齢。これからもっと四川料理を広めてほしかった。残念です」

(コムギ)

姉妹サイト