「不夜城はなぜ回る」(TBS系)。番組冒頭、嬉しいお知らせと悲しいお知らせが同時にあった。嬉しいほうは、番組がギャラクシー賞を受賞したこと。そして、悲しいほうは番組がこの3月(2023年)いっぱいで終了してしまうことだ。番組MCの東野幸治も「えっ、なんで。こんなに頑張ってんのに」と寝耳に水といった感じだった。
とはいえ、番組の大前プジョルジョ健太ディレクターがわりと淡々と語っていたので、あるいは一旦休んで、態勢を整えて、再スタートするのではないか、というかすかな期待もある
話を引き出す能力の高さが...
毎回、いろんなかたちで感動する話が多いのだが、6日深夜の回もなかなかの感動夫婦エピソードだった。1つ目の不夜城は鹿児島・指宿市。籠目透かし彫りの工房で、伝統工芸士がひとりで黙々と作業をしていた。そこにプジョルジョDがグイグイと入り込む。工芸士の雅楓さんは父親から技術を学び、ストイックに仕事に打ち込んでいたため、女性とお付き合いすることなく45歳になってしまったが、同窓会で再会した今の奥様と手紙のやりとりを重ねて、結婚に至ったという。同窓会の後、妻に送った最初の手紙を妻がどこかから持ってきて読ませようとしたら、途中で泣き出してしまった雅楓さんの姿にもらい泣きしてしまった。ゲストの今田耕司も、「『First Love初恋』(Netflix)の1話を超えた」と思わず叫ぶほど。
2つ目の不夜城の三重県・いなべ市の三岐鉄道・三岐線の駅に住み、夫は電車の運転士、妻は駅務員を務める夫婦の話も興味深いものだった。それもこれも、プジョルジョDの話を引き出す能力の高さによるものだと改めて思った。
毎週、番組を楽しみにしていたので、3月で終わってしまうのは残念過ぎる。
(子守熊)