私は、「iU情報経営イノベーション専門職大学」で客員教授を務めています。
以前このコラムで取り上げましたように、今年も日本テレビ専門局次長、ゼネラル・ディレクター古立善之君の快諾を得て、「世界の果てまでイッテQ!」のスタジオ見学を、この2月末に行いました。参加した学生は12名でした。
日本テレビの麴町スタジオに行き、収録の前に、番組の企画・総合演出の古立君と、学生との間の質疑応答が設けられました。
そこで、古立君は番組が成立したときの状況や苦労談、うまく行きだしてから、今日に至るまでの状況等を、真摯に語ってくれました。
「イッテQ!」にイモトアヤコを起用した決め手は?
その中でも、心に残っているのは、タレントのイモトアヤコを、古立君が起用した経緯です。これは、女子学生が質問しました。イモトアヤコが面接を受けたときのVTRを見た古立君は、「応答が良かった。応答までの、間が無い。1カットで行ける」と、イモトの起用を決めました。イモトは、その後「世界の果てまでイッテQ!」で、「珍獣ハンター」として大活躍したほか、「イッテQ!登山部」で世界の有名な高峰の登頂に成功しました。
次も、女子学生が質問しました。古立君の新番組のタイトルの考え方です。
彼の答えは、「小学生が喜ぶ、家族そろって見られるものにする」でした。これは、学生たちも納得していました。
こんな質問もありました。
「番組の演出に、理論はありますか」
これに、古立君は「演出に、理論はあります。より、伝わる方法を考えるのが、ディレクターです」
これは、私も全く同感でした。
収録の見学を終えて、学生たちは満足して、興奮を抑えきれないような様子で帰って行きました。