韓国人観光客が「ドン・キホーテ」に行列を作り、日本のお菓子などを「爆買い」している。なぜ韓国の若者が日本に押し寄せるのか。その意識を7日(2023年3月)の「めざまし8」が特集した。
東京・渋谷のディスカウントストア「ドン・キホーテ」では6日、約40人の韓国人観光客が免税コーナーに行列していた。
立岩陽一郎「今後は、若い世代が担っていきますよ」
日本政府観光局によると、今年1月の訪日外国人149万7300人のうち、韓国人は56万5200人だった。その目的は?
若い韓国人女性のレシートを見せてもらうと、200円から1000円台の商品を大量に購入。レシートの長さは約50センチに及んだ。購入額は1万7000円を越えた。インスタントラーメンにチョコレート。ウイスキーやせんべいなどの大袋。20代女性は、「日本はお酒が安いです。サントリーのウイスキーは韓国では約3500円ですが、ここでは1500円以下で買えます」。20代の軍人は「後輩への土産です。日本は安いので後輩がたくさん食べられるように」。薬やシップのコーナーも人気だ。
20代女性は「だいたい2時間で来られるから」「物価も安いし、短い日程でも観光できるから」。「日本に対して抵抗感はあまりないです。不買運動もあったけど、製品もいいですし。むしろ、日本のアニメとか好きです」。20代男性は「ぼくたちが日本の文化が好きなように、日本人でも韓国文化が好きな人がいるでしょう。互いに嫌う理由がないと思うので、ぼくたちは日韓関係に悩んでいません」。
韓国のメディアは、「NOジャパン?もうGOジャパン」。「すっかり消えたNOジャパン。ビザなしでGOジャパン」。
韓国では2019年に、日本政府が韓国向けの輸出管理を強化したため、日本の製品を買わない「ノージャパン運動」が展開された。しかし現在は、日本に抵抗がない若者が増えた。
2月末に韓国・全国経済人連合会が韓国の20~30代の626人に「日本に対する印象について」聞いたところ、肯定的が42.3%、否定的が17.4%だった。ただ、全体の世代=18歳以上の1028人(有効回答1006人)に日本の印象を聞くと、「良くない」が52.8%、「良い」が30.6%だった。 日韓関係をめぐっては6日、元徴用工の問題で、韓国政府が「日本企業の賠償支払いを韓国側が肩代わりする」解決策を発表した。
コメンテーターの立岩陽一郎・元NHK記者は「よく日韓関係は戦後最悪と報道されるけど、私は1970年代に4年間、父親の仕事の関係で韓国にいたが、日本人の子どもはソウル市内を歩けなかったから。日本人が一人で歩けるなんてこの数年ですよ。今後は、若い世代が担っていきますよ」
(栄)