「どうする家康」イッセー尾形が怪演 「じい」の諫言、お見事!

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   NHKの大河ドラマ「どうする家康」3月5日(2023年)放送回。一向宗側の軍師は、本多正信(松山ケンイチ)だったことにショックを隠せない家康(松本潤)。身近な家臣達の裏切りで人間不信となってしまった。そんな家康を鳥居忠吉(イッセー尾形)が訪ねてくる。(ネタバレあり)

  • NHKの「どうする家康」番組サイトより
    NHKの「どうする家康」番組サイトより
  • NHKの「どうする家康」番組サイトより

祖父も父も...

   引きこもりの家康なんてこれまで観たことがない。そこが松潤家康の魅力なのだろうけど。

   『家臣に裏切られた祖父と父の最期を考えろ』『家臣を信じなければ、家臣が殿を信じることはない』というじい様。イッセー尾形の怪演に注目。初回は何を言っているのかわからなくて吹き出してしまった。とはいえよくできた出っ歯と歯抜け。登場するたびよくよく観察してしまう。それにプラスして腰の曲がり方と、威勢の良さが、いかにも長老という姿で目が離せないのである。じい様の滑舌は、最近になってやっと聞き取れるようになった。

   『裏切られたらどうする?』と返す家康。『その時は謀反の疑いが少しでもある者をことごとく殺すことにござりまする。一人残らず片っ端から』と歯抜けのじい様が凄んだ諫言はお見事だった。家康の正義感を焚きつけるようにも感じ取れたがどうだろう。このじい様が家康に助言した場面ではSNSなどで「今のところイッセーじいがいちばんの推しかも」「じいの導く力。素晴らしかった」「鳥居のじい様めっちゃいいこと言う」「イッセーさんの演技に号泣でした」と注目を集めていた。

   この時謀反の疑いあるものかたっぱしから殺す方を選択したら、その後はどうなったのだろうかと想像するが、その前にじい様の助言がなかったら、家康はこのままニートになって、瀬名さんを泣かし、三河は違う国になっていたかもしれない。

   戦国時代は、裏切りの連続。家康でなくても、上に立つものは常に家臣を疑っていたのが本当のところだろう。それでも家康は家臣を信じた。その後数多ある家康の選択に影響を与える一択となったといえそうだ。

(Y・U)

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