コロナ禍の3年間、生徒たちはどんな思いだったのだろう。卒業式シーズンとなり、きのう1日(2023年3月)は各地の高校で式が行われた。「3年間、マスクを強いられた高校生活ですけれども、晴れやかな笑顔を見せてくれました」。江藤愛アナが2日の「THE TIME,」で各地の様子を紹介した。
今年の卒業生は、コロナ禍に入った2020年に入学し、高校生活すべてに制約があった。画面に映し出された卒業生の答辞や、取材へのコメントが胸を打つ。
最初で最後の「声を合わせて校歌」
山口高校(山口県)の卒業生「私たちの決して戻ることのない3年間は、常にマスクを義務付けられていました」。萩光塩学院高校(山口)の卒業生「当たり前の日常とは何かということを考え続けました。そして自分の頭で考えることで、目の前の状況を変えることができるということを実感しました」。いずれもマスクを外し、堂々と皆の前に立った。
江藤アナが「そして最後にかなったこともありました」と紹介したのは、福岡工業高校で卒業生たちが全員で歌う「校歌」の映像だった。「入学以来、声を合わせて校歌を歌うのは、これが最初で最後です」のナレーションがかぶさり、何気ない風景にも影響が出ていたと、改めて気づかされた。
岐阜の斐太高校(高山市)では、卒業生が学生帽の白線とセーラー服のスカーフを1本に結んで川へ流す伝統の「白線流し」が行われた。4年ぶりだそうで、マスクはつけていたが、みな楽しそうに笑顔をみせていた。
萩光塩学院高校の女子生徒「みんなで一致団結するということの大切さも、コロナのおかげで知ることができました」。山口高校男子生徒「みんなと出会えたのが一つの奇跡。これからも頑張っていきたいです」という前向きなコメントに救われる。
卒業生から番組に届いたメッセージも紹介された。
「マスクは入退場時のみ外しました。少しでも外せたことに喜びを感じました」「卒業式が最初で最後の校歌斉唱。3年間で一番特別な時間でした」
卒業おめでとう。
(コムギ)