国会議員の特権といっていい議員宿舎の超格安家賃が、都心の物件が上がっている今このタイミングで、さらに値下げされる。参議院議院運営委員会が今週、麹町宿舎の家賃を現状でも相場の5分の1ともいわれる75平方メートル2LDKで賃料月9万2210円から8万9642円に4月から下げることにした。自分たちで決める「お手盛りだ。こんなのありますか」と2日(2023年3月)、モーニングショーで玉川徹(テレビ朝日報道局)が追及した。
「民間感覚では考えられない」の声も
麹町は都心でも超一等地。取材に同行した不動産コンサルタントの長嶋修さんは「賃貸物件がここは少なく、非常に希少性が高い。都心の家賃はものすごく上げ続けていて、(今の値下げは)意味がわからない。民間感覚では考えられない」と話す。ここでこの広さ、築年数からすれば、民間マンションなら月50万から55万円という。付属駐車場は値下げも何もない、前から無料だ。都心の一等地で普通なら月5万円はする。
参議院によると、値下げ理由は築25年で老朽化したため。「国家公務員宿舎の使用料に準じて、算定額に5%を加算した」とは言い訳にしか聞こえない。しかも、この値下げ決定は、議事録が残らない小委員会の場で行ったというから、やり方がなんともセコい。
衆議院の赤坂宿舎も去年、82平方メートルで月13万8066円から12万4652円に引き下げられた。
玉川「議員既得権の象徴ですね。都心の公務員宿舎はどんどん売っている。『準じる』なら、議員宿舎もそうすればいい」
結城東輝(弁護士)「ちょっとあ然とします。国会議員は歳費に調査研究滞在費、立法事務費などが支給されて年4000万円プレーヤーといわれる。それにプラス、相場より安いマンションで(1議員)合計5000万円ぐらいもらっている。これは先進国の中でも異常に高い」
司会の羽鳥慎一「一般(感覚)と離れすぎている。これは見直すべきです」
(あっちゃん)