客は水溜りのような風呂に入れられていたということか――。けさ1日(2023年3月)の「THE TIME,」で、宇賀神メグアナは「『レジオネラ菌は大した菌ではない』。お湯を取り換えなかった理由は、社長の(こんな)無責任な判断だったようです」と伝えた。
「水溜りでもいくらでもいる菌と...」
福岡・二日市の老舗温泉旅館「大丸別荘」は、大浴場の湯を年に2回しか入れ替えず、基準値の3700倍のレジオネラ属菌が検出されたが、山田真社長の2月28日の釈明会見で、客の安全や衛生管理などは二の次だった実態が明らかになった。
レジオネラ菌は感染すると重度の肺炎を引き起こすが、山田社長は「レジオネラ菌が大した菌ではないという認識がひとつと、1日100トンばかりを浴槽に入れており、水質はかなりいいだろうと考えていました」と話し、「その辺の池でも水溜りでもいくらでもいる菌というふうに、私の知識ではないっていました」と説明した。水溜りにもいるような菌なら、風呂の湯がそうなっていても大丈夫とでも思っていたのだろうか。
塩素の注入を怠っていたことについても、「塩素のにおいが自分の体質に合わず嫌いだった。身勝手な理由だった」と認めた。保健所の聞き取りに「湯の交換は適正だった」と虚偽の回答をしたり、検査でサンプルを取るときだけ塩素を入れていたことは「偽装ということになります」。
会見で「利用者の健康のことはどうでもいいということじゃないですか」と追及された山田社長は、「そうですね。そう言われれば、そういうことになりますね」と語り、不正はすべて社長の自分の指示で、問題が収束した後に退任すると表明した。
大丸別荘は創業150年、昭和天皇も宿泊した。泊ったことがある人は、今ごろ「うわあ、気持ち悪い」と身震いしていることだろう。
(カズキ)