「タモリ倶楽部」3月末終了のショック 「凄いところ」を振り返る

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   青天の霹靂とはこのこと。「毎度おなじみ流浪の番組」の「タモリ倶楽部」(テレビ朝日系)が3月(2023年)で終了するという。ということは、もうあと6回しかない。勝手に「タモリ倶楽部」だけは永遠に続くものだと思っていたので、ショックが大きい......。早くも「タモリ倶楽部」ロスにかかってしまった。

  • テレビ朝日の「タモリ倶楽部」番組サイトより
    テレビ朝日の「タモリ倶楽部」番組サイトより
  • テレビ朝日の「タモリ倶楽部」番組サイトより

バカバカしい企画も、アカデミックな感じに

   個人的には、タモリには「ミュージックステーション」は辞めてもいいから、「ブラタモリ」(NHK総合)と「タモリ倶楽部」だけはずっと続けて欲しかった。本当に残念でならない。

   40年以上も続いた「タモリ倶楽部」。これまでにも数々の名企画が生まれてきた。「空耳アワー」は別格として、記憶に新しいところでは、テレビ業界のスタッフが愛用する「海苔用の段ボール」(通称のりダン)の話題や、広辞苑の挿絵に注目したもの、リフォームなどで使う「見本帳」を読み込むものなどなど、番組ならではのコアでマニアックな話題が深夜に見るにはもってこいだった。

   いまでこそ、鉄ヲタは市民権を得ているが、最初に彼らに光をあてたのはこの番組で、それこそ鉄道好きのタモさんがいればこそ生まれた企画だろう。ここからは、ホリプロのタレントマネージャー南田裕介や、お笑いコンビ「ダーリンハニー」の吉川正洋、お笑いトリオ「ななめ45°」の岡安章介、原田芳雄や六角精児、そして、市川紗椰、徳永ゆうきなどなど、今や鉄道企画には欠かせない面々が番組を彩ってきた。

   先週の放送では、逆さまに飾られているのに75年以上誰も気づかなかったピート・モンドリアン「New York City 1」に着想を得た「現代アートの作者本人の前で、作品を正しく展示できるか」にチャレンジ。こういうバカバカしい企画も、アカデミックな感じになるのが、「タモリ倶楽部」の凄いところ。それは、博学なタモさんのちょっとした一言だったりするわけで、大人が見られる数少ない貴重な番組だったなあと改めて思う。

   最終放送日の4月1日(3月31日深夜枠)といえばエイプリルフール。タモさんの口から、「終了は嘘でした」と言ってくれることに期待!

(大熊猫)

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