きょう20日(2023年2月)の「モーニングショー」が伝えたのは、17日に青森県の陸奥湾の砂浜に、海面を覆いつくすほどの大量のイワシが漂着した話題だ。前日には隣接する野辺地町の海岸にも大量のイワシが漂着したばかり。イワシの大量漂着は、今年に入って連続している。1月12日には北海道北見市、2月7日には新潟県糸魚川市、14日に富山県高岡市などの海岸に、大量のイワシが打ち上げられている。
サバ缶の販売休止も
一方で、水揚げ量が大きく減少しているのがサバだ。水産加工大手の極洋は2月3日にサバ缶28品を一時休売することを発表。原因はサバの不漁で、販売再開時期は未定だという。都内のスーパーではサバ缶の販売休止の報に「今のうちに在庫を確保したい」と話し、築地の鮮魚店でも「(サバは)3~5年前の半分以下になっている。サバはもはや高級品というか、価格も5年前の約2倍になっている」と言う。
板倉朋希アナは「いったい日本の海で何が起きているのでしょうか。サバの不漁とイワシの大量打ち上げの関係は?」と問いかけた。
「サバの不漁とイワシの大量漂着には関係がある」というのは、東海大学海洋学部の山田吉彦教授。
「イワシは繊細な魚で寒波で海水温が急激に低下したり、イルカやクジラに襲われてパニックを起こすと、定息域を離れて海岸に打ち上げられることがある。そしてイワシが日本近海で増えていることとサバの不漁は関係があり、漁獲量を見るとマイワシの漁獲量が増えると、サバの漁獲量は減ってくる。イワシの大豊漁は20年くらいの周期で起きる」と話す。
実際にイワシの漁獲量が増えるとともにサバは減ってきており、2021年には25万トン、22年には13万トンと減り始めている。
石原良純が「イワシがサバの上にいるってことでしょ?」と言うと、板倉アナは「それは次に話そうと思っていることです」と割り込み。石原は弁護士の山口真由に「ダメじゃないですか」とたしなめられた。
実は石原の言う通り、サバ自体の数が減っているわけではない。水産研究所の由上龍嗣氏によると「イワシの巨大な群れが近づくと、サバの群れは逃げる。単体ではイワシのほうが小さいが、群れとしては巨大だから」と言う。
実際に、水族館の巨大水槽でも、イワシの群れが近づくとサバの群れは下に逃げていくことが確認されている。
由上氏は「サバが追いやられて海底深くに逃げると、仕掛けた網が届かなくなり、サバが獲れなくなるのです。マイワシは今後2~3年でいなくなるとは思えないので、サバの不漁はしばらく続くはず」と言う。
石原が「網を深く沈めればいいじゃん?」と言うと、板倉アナは「相当大きな網を使っているので、費用も大きくなるのでできない」と解説。
山口は「このニュースに非常に関心がある。サバ缶は私にとって唯一のDHA(ドコサヘキサエン酸=体内で合成できない不飽和脂肪酸で魚に多く含まれる)なんですよ。サバ缶は料理にも使いやすいし、ヘビーユーザーなんですよ。どうしたらいいんですか?」と訴えるように話す。
これに石原は「イワシを梅煮にすればいい。美味しいって。この際イワシに変えよう」と暢気にアドバイス。
羽鳥は「数年単位の問題ですから、ヘビーユーザーには厳しいですね」とコメント。
山口が「ツラいですよ」と言うと、石原は再び「浜にイワシを拾いに行こう。見てみたいね」と暢気にコメントした。
(バルバス)