「韓国軍は、北朝鮮が先ほど、日本海に向けて弾道ミサイルを発射したと発表しました」と、森圭介アナ。20日(2023年2月)の「スッキリ」は、北朝鮮が発射した2発のミサイルについて速報した。ミサイルはいずれも日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したという。
専門家「驚異のフェーズが上がった」
番組は、金正恩総書記の妹・与正氏が国営メディアを通じて発表した談話も伝えた。「太平洋を我々の射撃場に活用する頻度は、アメリカ軍の行動にかかっている」というもので、今後、さらに弾道ミサイルを太平洋に向けて発射する可能性を示唆しているという。
北朝鮮は、18日にも「火星15」と呼ばれる型のICBM(大陸間弾道ミサイル)を発射。これは日本のEEZ内に落下した。北朝鮮は「発射訓練」と発表している。
防衛研究所・主任研究官の渡邊武氏は、「実験」ではなく「訓練」としたことについて、「脅威のフェーズが上がった」と指摘。さらに、北朝鮮の目論見についてこう話した。
「火星15を撃ったのは、これから米韓の行動に合わせてエスカレーション(段階的に拡大)しようという意図。(北朝鮮の)強制外交というのは、脅しに基づく外交なわけですが、脅しというのはオプション(選択肢)を保有しているからこそ可能になる。(最新型の)火星17というオプションを残しているんです。これから段階を引き上げていくぞということを見せようとしている」
司会の加藤浩次「次のフェーズに移ったということですが、日米韓はどうすべきなのでしょうか」
渡邊氏「今、北朝鮮の脅す力が増えているわけですから、一方的に脅されないような形が必要になってくる。いずれ何かしら北朝鮮とのやりとりが出てくる。北朝鮮は何かの要求を押し付けてきて、こちらはこちらで要求しなきゃいけないことがたくさんある。その時に、日米韓の側も同盟協力を強化して、同じくらいの脅しを持っていると示さなければならない」
加藤「日本に着弾する可能性のあるミサイルを迎撃できるシステムは日本にはあるのですか?」
渡邊氏「構築してきたので、全くないわけではない」
加藤「日本をまたいでさらに遠くに飛ばす可能性は?」
渡邊氏「十分に考えられる。その時、日本としてはこれが日本に降ってこないように警戒する必要があるし、本当の発射の時にはアメリカに向かって飛んでいくミサイルでも日本にとって存立の危機になる場合もあるので、そのような判断がされたときには、対応できる体制を作っていく必要がある」
(ピノコ)