九州北部と四国で「春一番」が吹いた昨日19日(2023年2月)。名物の「河津桜」が見ごろになった神奈川県三浦市では最大瞬間風速22.9㍍を記録、花びらが飛ばされた。しかし、きょう20日には暖気が寒気と入れ替わって、週末には真冬に逆戻りすると「めざまし8」は伝えた。
九州北部は「春一番」に
横浜市の桜木町では、最大瞬間風速24.8メートルを記録、今年一番の強風となった。駅前では、飛ばされた帽子を若い女性が追いかけて拾ったとたんに転んだ。持ち主のおばあちゃんに渡す姿も。幼い女の子は風で押し戻されお父さんの膝に。飛ばされまいと柱にしがみつくおばあちゃんも。ロープウェイは強風のため、運転を取りやめた。
松田町では360本の河津桜が八分咲き、4月上旬並みの陽気となった。家族連れは、「(子どもが)1歳になって、初めて桜を見せてあげることができました」。週末には約1万5000人の観光客が訪れた。本場の静岡県河津町にも、約4㌔の桜並木に観光客がやってきた。
成田空港では、着陸しようとした飛行機が風にあおられて、再び上昇し、やり直す状況も見られた。強風の影響で着陸予定だった8便が行き先を変更したという。最大瞬間風速は、東京・羽田でも21.6㍍、千葉で20.6㍍だった。
春一番が観測された九州北部地方では19日未明福岡県久留米市で、新聞配達員の男性が強風で倒れた門に挟まれて負傷した。先週火曜日に設置されたばかりだった。
ただ、この陽気も昨日まで。今日からは「冬に逆戻り」する。
MCの谷原章介「気温が上がったなと思ったら、パラパラって雨がぱらついて。その後、急に寒くなったと思ったら、晴れ間がのぞいて、暑くなったり」
天達武史・気象予報士は「気温の格差がひどくて。羽田でも20㍍越えた強風だったのに、15㌔離れた都心では平均で1㍍しか吹いていない。関東は春一番ではなかったんです」。
強風は収まったが、気温はじわじわと下降。「この先は、真冬に一気に戻りそうです」。今夜から急激に下がった気温は明日明け方には2度まで落ちそう。そのまま、天気が崩れるひんやりした週末になりそうだ。
上空1500㍍の「暖気と寒気の入れ替わり」を見ると、先週土曜日の18日には、九州から太平洋の南部にあった「地上が約20度になる暖気」が、19日の日曜日朝には関東北部から長野・岐阜中部、瀬戸内海から九州北部を横断する高さまで一気に北上した。しかし、きょう20日朝には一気に南下、日本列島の南岸へ離れてしまった。代わりに、寒気が下がり、明日の正午には日本列島全体が、ブルーの寒気に包まれることになる。
(栄)