NHKの朝ドラ「舞いあがれ!」2月14日(2023年)放送回。舞(福原遥)は秋月史子(八木莉可子)から、自分が貴司(赤楚衛二)のそばにいると言われたことを反芻しながら、自分には貴司に対して何もできないと感じている。(ネタバレあり)
一方、貴司は、史子がデラシネにいるなかで、出版社の編集者・リュー北條(川島潤哉)に言われたとおり10首の短歌を新たに作った。しかしリューからはあっさりと駄目出しされてしまう。
貴司が「自分の殻」を破るには...
このリュー北条という編集者、名前も、どんぐり頭も、短歌の編集者とは思えないファッションも、チャラチャラした態度も気に入らないんだけど、なぜか目が離せない。特に貴司にとっては、こういう奇抜で、頭脳明晰で、傷つくようなことを平気で言えるような編集者が必要なのではなかろうか。自分の殻を破って成長するということは痛みを伴うのだから。
そんな注目のリューがデラシネを再訪。貴司への2度目の叱咤激励の場面。「いつまでも同じではいられない。歌人として成長していくべき」と貴司を刺激するリューだったが、そばにいる史子にもピシャリと一発。
「美しいソプラノを聴きたいがために、少年の成長を止めるような残酷さを感じる」と。これには多くの視聴者がよく言ったと拍手を送ったのでは。史子はまっすぐで素直なんだろうけど、舞を制してデラシネに居座り、貴司の妻気取りなのは目障りなのである。そこにリューが一刀両断してくれて爽快であった。この場面では「あぁーー史子さんーー目障り」「リュー北条。思ってたより鋭い」「史子さんに一発食らわせてくれてありがとな」などの声がネットで寄せられていた。
リューからの課題の恋歌10首を作ることになった貴司。自分と向き合って心を掘っていく作業は辛いところだが、舞を360度想って描き切ってほしい。そして貴司の歌がわかる舞が、貴司の想いにどう応えていくのか、ますます楽しみである。
(Y・U)