「70代の男性あてにかかってきた警察官を名乗る女性からの電話です。特殊詐欺の犯人が犯行前にかけるいわゆる『アポ電』の実際の音声が公開されました」と岩田絵里奈アナ。14日(2023年2月)の「スッキリ」は、広島県警が公開したこの音声を流した。
「もしもし、もしもし。こちら安佐南警察、生活安全課のシライと申します。お伺いしたいことがあってお電話したんですが...」と、丁寧な口調で切り出した女。
どう対策すれば?
続けて、「先日、空き巣と詐欺の事件があったんですね。男を2人逮捕しているんです。この2人、名前が〇〇38歳と、もう1人が××41歳。この名前にお心あたりはなかったですか?」と尋ね、その後「ご家族の方にも知っているかどうか確認したいので、ご在宅だったらお代わりいただけますか?」と落ち着いた様子で要求。しかし、男性が家族に代わろうとしたところ、突然電話は切れたそうだ。
司会の加藤浩次「なかなか巧妙になってますね」
ヒロミ(タレント)「『オレオレ詐欺』とか、ああいうのってなんとなく男っていう頭があるから、急に女性からかかってきて『警察官です』って言われたら、もうそこで(話を)聞いちゃう」
全国で増加傾向にあるという「アポ電」。2022年には前年と比べて20%増え、およそ12万件が確認されているという。
その理由について元警視庁・警視の櫻井裕一氏は、報道などによって「オレオレ詐欺」や「還付金詐欺」の手口が周知され、世の中の警戒心が強まったことを理由にあげる。
「『もうそれは通じない』となると、もう『直接聞いちゃおう』と。お金あるのか、ないのか」(櫻井氏)ということらしい。
櫻井氏は「在宅しているのかどうかが1番大きい。狙う方としてみれば、自宅にいると知ったら『よし、今行って金がある場所を聞け』となる。その場合、縛って聞き出すわけですから。来る可能性があるわけですよね」と指摘。
どう対策すればよいのか。
櫻井氏は「(警察でも弁護士でも)かかってくる電話はすべて怪しいと思った上で、常に留守番設定にして、知らない番号からかかってきたら、留守電に切り替わるまで待って」という。犯人の場合、声を残すことを嫌がる傾向があるというのがその理由だ。
もし電話に出てしまったら?「すぐに切ること。警官や弁護士を名乗る場合は、警察や役所に電話をして事実確認をして」(櫻井氏)ということだ。
(ピノコ)