アメリカやカナダの上空でつづく気球・飛行物体の侵入騒ぎ。4日(2023年2月)に中国の気球を米軍機が撃墜してからも10日から3日連続。「一方、中国はアメリカの気球が去年から十数回不法侵入していると主張しています」と司会の羽鳥慎一が14日のモーンニングショーで中国側のにわかな反論を取り上げた。
禁輸措置も
最初のは中国が民間の気象観測用と主張、あとの3つはまだ正体不明だ。アメリカ政府は中国の偵察用気球製造にかかわったとして、中国の企業6社を禁輸リストに載せた。
これに怒ったのか、中国外務省はきのう「アメリカはまぎれもなく世界最大の監視・スパイ国家である。アメリカの高高度気球が中国領空を不法飛行している」とぶち上げた。「去年からの領空侵入ならなぜここまで公表しなかったのか」という疑問も起きるが、その点はお構いなしらしい。中国メディアは、山東省の海域で正体不明の飛行物体を発見し撃墜の準備をしていると伝えた。ただし、画像などは公開されていない。
アメリカ側は「まったく事実でない。私たちは飛ばしていない」と否定、言い分はまっこうから食い違う。防衛省防衛研究所の高橋杉雄さんは「中国が気象観測用だと押し通すために飛行物体を飛ばした可能性もある」と指摘する。だとすれば、自作自演の茶番劇、国民向けのアピールかともとれる。
菊間千乃(弁護士)「米ソ冷戦のころに使った気球をなぜいま飛ばす? なんだか不気味。ああ気球だとか、のどかなイメージもあるが、ちょっとドキッとしてしまいます」
入山章栄(早稲田大学教授)「自分で動く能力を持てば気球というより、軍事にも使える飛行船。毒ガスや細菌を入れて爆発させられる可能性につながりかねない」
羽鳥「見守っていかないといけないなと思いますね」
(あっちゃん)