蓮見翔のオードリー春日評 「普通の人間じゃ無理」と感じるワケ

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   オードリーの2人がMCを務め、今注目の有名人と「事前アンケートなし、打ち合わせなし」のフリートークを繰り広げる「あちこちオードリー」(テレビ東京系)。2月8日(2023年)放送のゲストは、「劇団を率いていた人と率いている人」。昨年まで16年間にわたって吉本新喜劇の座長を務めてきた小籔千豊さんと、結成3年目にしてチケット即完売の人気を誇る8人組劇団「ダウ90000」を率いる蓮見翔さんが、人を率いることの面白さや難しさなどを語りました。

   26歳の蓮見さんは、他の劇団やドラマを含めて年間60本近くの脚本を手がけている、今注目のクリエーター。子どもの頃からお笑いが大好きで、もともとはコンビ芸人からスタートしたとのことで、オードリーを前に「大好きです。今までで一番緊張しています」と終始汗が止まらない様子です。

  • 春日俊彰さん
    春日俊彰さん
  • 春日俊彰さん

「春日さんは当て書きの究極体」

   そんな蓮見さんの悩みは、台本を書くときに「当て書き(演じる人を決めてから脚本を書くこと)」をやりすぎてしまっていること。「劇団のメンバーが(まっすぐにしか進めない将棋の)『香車』みたいな役者になってしまっている」と言うと、いつもコントの台本を書いている若林正恭さんは「それ分かるわ。春日も当て書きだもん」と同調。これに小籔さんが「(春日さんは)香車芸人だ」、春日俊彰さんは「誰が香車芸人代表だよ!」と続けます。

   蓮見さんは、「春日さんは当て書きの究極体だと思います。全部根底に(若林さんの)愛があるじゃないですか。同級生じゃないとここまでの当て書きにはならない。それを20何年ずっとやってる春日さん怖すぎる。結婚もされたし、貧乏でもない。それなのにあのキャラを貫くって、普通の人間じゃ無理」と、独自の『春日評』を披露。

   これを興味津々で聞いていた若林さんは「俺は春日が怖いのよ。だって俺がピンクベストを着せたほうがいいと思って着せたのに、本人がラジオのイベントで『私服じゃ人前に出られない』って言ってスタッフと揉めてんのよ」と、春日さんが「ピンクベストの春日」から抜け出せなくなっているエピソードを話します。春日さんによると、「当て書き人生」が長すぎて「何が本当の春日か分からない」という状態なのだそうですが、

   蓮見さんが「うちはメンバー7人が春日さんになる可能性があるんです。それが怖いんですよ、今」と締めくくり、スタジオは笑いに包まれていました。

小藪流メンバー起用法

   一方、「大人数のメンバーをどう起用するのか」という話題で小籔さんから飛び出したのは、「心の中で後輩をS・A・B・C・Dのランクに分けている」という驚きの起用法でした。小籔さんいわく、新喜劇の座長はプロ野球の選手会長みたいなものだから、優勝に導くためには全員に配慮するのではなく、選りすぐりの人たちが出演しなければいけない。そのために、能力も未来もありテレビにも出ていけそうな人は「Sクラス」、舞台ではそこそこ活躍するけれどテレビには出られないだろうという人は「Aクラス」、能力もなければ人間性も悪い人は「Dクラス」などと分けているのだそう。

   「Sクラスに対して、僕は割と怒る。Aクラスには舞台上で違う方向のことをした時に注意する程度。Bクラスには何も言わなくて『出てくれてありがとう』みたいな感じ。C・Dクラスには触らないし近寄らない」という小籔さんの徹底したルールに、若林さんは驚きながらも感心。ほかにも、新喜劇のメンバーに「自分でこの役は他には負けへんというのがあったら言ってこい。絶対1回か2回は使う。その代わりそれでスベったら一生使わん」と言ったところ、以降は誰も言ってこなくなったというエピソードなど、個性的な吉本新喜劇を仕切ってきた小籔さんならではのリーダー論に、一同聞き入っていました。

   番組終了後のツイッターでは「25歳の青年がすげーオードリー好きなの伝わってきたし、 この蓮見さん賢すぎる 賢いというか、歳の人生経験値じゃないよ それを歳じゃなく敬語で迎える小籔さんカッコいい」「小籔さんの安定感は当然だけど、ダウ90000の蓮見さんて人、ラジオ番組持ちそうな感じ」といった感想が見られ、2人の株が上がった模様。作り手側の話を聞き出してくれる「あちこちオードリー」ならではのトークに、「面白かった」の声が多い回でした。

(Hibunny)

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