回ってくる寿司に大量のワサビを乗せたり、唾をつけたりする悪質行為を撮影した動画の投稿がやみません。回転寿司だけでなく、セルフのうどん店でも起きています。被害を受けた店は一様に、被害届を出すなど厳しい姿勢で臨んでいます。視聴者からはSNSの仕組みを疑問視する声も届いているようです。
(J-CAST)ワイドショー通信簿の「回転すし『道具なめ動画』(略)羽鳥慎一『(大きな金額を)請求するべき』」(1月31日、テレビ朝日系「モーニングショー」)には、司会の羽鳥慎一さんが「これは、いたずらではありません。犯罪です」とキッパリ言ったとあります。
「毅然とした態度に賛成」の声
「スシロー」での拡散動画は、若者が醤油ボトルの注ぎ口や湯飲みの飲み口をなめ回して戻したほか、自分の指をなめ唾液を寿司にこすり付けていたとあります。「はま寿司」では大量のワサビを乗せる動画が拡散。「くら寿司」でも、食べかけた寿司を再びレーンに戻す4年前の動画が再びアップされ、炎上したそうです。
これらの行為は偽計業務妨害罪にあたり、回転寿司各社はいずれも「厳正に対処する」方針で、くら寿司は「AIカメラで不正を察知するシステムを構築する」とあります。入山章栄氏(早稲田大学ビジネススクール教授)は「人手が足りず自動化すると、明らかに人の目が届かなくなる。外食産業全体でも起きる問題」と指摘しています。
「SNSの『いいね』やめたら? 相次ぐ迷惑動画にTBS安住アナも別案」(2月2日、TBS系「THE TIME,」)では、スシローでの悪質動画を投稿した本人と保護者が店に謝罪に訪れましたが、スシローは納得せず、警察に被害届を出した、と伝えています。番組視聴者からは「スシローの毅然とした態度に賛成」「軽い気持ちでやったことで罪になると自覚すべき」などの声が届いているようです。
50代女性は「SNSの『いいね』やフォロワー数など、承認欲求を刺激する仕組みを廃止した方がいいのでは?」と提案。それを受けてMCの安住紳一郎さんは「(SNSが)目立った人勝ちみたいなところがある(略)、その仕組みが良くないということですね」といい、SNSの教育や10代は使わせないなど、若年層への対策に触れていました。
SNSではすでに悪質動画の犯人捜しも始まり、真偽不明のツイートも飛び交っています。投稿者も今になってSNSの怖さを思い知っているのではないでしょうか。
(コムギ)