特殊詐欺や広域強盗・窃盗事件の現金を日本からフィリピンに運んだという男性がインタビューに応じた。最高額は5000万円をキャリーケースに入れて税関を通ったそうだと、3日(2023年2月)のモーンニングショーが伝えた。
知人のフィリピン人実業家から、フィリピンのマカティ地区にあるホテルを、渡辺優樹容疑者(現在はフィリピンで収容され、日本への送還協議中。「指示役」とみられている)に届けてと依頼されたという。
「逃げられると思うな」と豹変
現金を受けとったのは東京・墨田区のホテル。封筒に入れて置いてあった。「少ないときは500万円、多い時で2000万から3000万円。どこからきたカネかはわからず、渡辺がガールズバー(で稼いだ)とか税金対策とかのと聞いた」「日本の税関では不動産の支払いといったら『ぜんぜん大丈夫です』と通してくれた」とも話した。マニラの入国管理局や税関も抜け、ロビーで待つフィリピン人実業家にカバンごとわたした。
気楽なアルバイト感覚で詐欺グループの誘いに応じるケースが多い。
きのう山口県岩国市の強盗未遂事件で実行役として懲役2年6カ月の判決を受けた男性は「ギャンブルで260万円の借金があり、ツイッターで高額バイトと検索した」のがきっかけだったと、面接した記者に話した。「高収入」と検索して関わった20代男性は、犯罪と知ってことわると、相手が「逃げられると思うな」と豹変、事前に送った身分証明書をネットにさらすと脅された。カード4枚を盗んだが、引き出せないうちに逮捕されたそうだ。
ジャーナリストの石原行雄さんは「昔は暴走族の知り合いでもいなければ闇バイトにつながらなかったが、今はネット上で誰でもアクセスできる」と注意を促す。
長嶋一茂(元プロ野球選手)「昔は不良がいるところは行っちゃダメとか言われた。今の社会では、ネットバイトのうたい文句がとても不良とは思えない言葉で勧誘する。不良感がない」
SNS上の#高額、#即金のアルバイトには要注意だ。
司会の羽鳥慎一「犯罪の入り口が手元にあります」
(あっちゃん)