スキー場のコース外を滑るバックカントリー中に雪崩に巻き込まれる事故が相次いでいる。きょう1日(2023年2月)の「めざまし8」が伝えた。
バックカントリーは誰も滑っていない新雪をすべることができ、近年、人気を集めているが、遭難や雪崩などに巻き込まれるリスクもある。長野・小谷村で外国人5人が雪崩に巻き込まれて2人が死亡した事故のほか、1月31日には鳥取・大山町でバックカントリーでスノボをしていた男性2人が雪崩に巻き込まれて救助された。番組は救助時の映像を放映した。
天達武史「軽くて動きやすいため...」
一方、小谷村の雪崩で死亡したアメリカ人のカイル・デイビット・スメイン氏は「世界選手権で優勝経験もあるプロのスキー選手でした」とMCの永島優美アナウンサー。スメイン氏は事故当日も自身のSMSに、バックカントリー中の映像とともに「信じられないほどの雪質。やまない吹雪。これがあるから毎冬日本に来るんだ」を投稿していた。
同行していた仲間のスキーヤーは、雑誌のインタビューに「雪崩がやってくるのが見えた。裂ける音が聞こえて、大きいと気づいた。走り始めたが、直撃されてしまった」と事故当時のもようを語っている。
日本は良質なパウダースノーで海外でも人気がある。その背景を、天達武史・気象予報士が図を使って解説した。
天達「シベリアから流れ込んだ寒気が日本海で水蒸気を得て雲を作ります。それだけだと雪は降りませんが、北アルプスといった高い山がいきなりあることで、雪雲が成長して積乱雲となり、雪を降らせます。ただ、ここで降るのは湿った雪。山をひとつ越えて内陸に入ると、水分が落ちて雪質が変わり、長野・白馬や野沢高原などでサラサラな積もりやすいパウダースノーが長期間にわたって降り続くということになります。パウダースノーは軽くて動きやすいため、ちょっとした風や衝撃でも大規模に崩れ落ちる危険性があります」
尾木直樹(教育評論家)「今は外国人客も多いので、(雪崩の情報などを)多言語で発信する必要がありますね」
(キャンディ)