連続強盗事件のリーダーと見られる4人の男は、今週中にもフィリピンから強制送還される見通しとなった。31日(2023年1月)の「めざまし8」は、元特殊詐欺グループのリーダー格の男から、詐欺の「だまし相手の探し方」、闇バイト後の「脅しの手口」を聞いた。
連続強盗の指示役として疑いをもたれている、フィリピンの収容所の男たちは、渡辺優樹容疑者(38)、今村磨人容疑者(38)のほかに、小島智信容疑者(45)と藤田聖也容疑者(38)とわかった。フィリピン・マニラの日本料理店の女性従業員は、4人ともみな「顔を何度か見たことはあります。一緒ではない、バラバラに来た」。
「だれでも買えるということですね」
2019年に、マニラを拠点とした特殊詐欺グループが摘発され、日本人36人が身柄を拘束された。警視庁は、この4人が主要メンバーとして、逮捕状を取っていた。
特殊詐欺グループはどのようにして、詐欺のターゲットを探していたのか?
元特殊詐欺グループのリーダー格で、一昨年に日本の刑務所から出所した「フナイム」さんは、「名簿販売、と検索を入れますと、『名簿屋さん』と呼ばれるものがヒットするんです」。現在は、刑務所で呼ばれていた番号「2716」にちなんだ名前で、東京・歌舞伎町を中心に慈善活動に取り組んでいる。「だれでも買えるということですね」「ぼくらが使っていたものだと、訪問販売で高額商品を購入した人は、ある程度お金をもっていると推測ができます」。
「闇バイトの危険性」についても警告する。「おまえ、(グループを)抜けたところで警察に行ったりするだろう。どうなるか分かってるよね。家族構成も聞いてるし」「家族に迷惑かけるよね」「そういうバイトは、家族に内緒でやるから。うしろめたさをついてくる」
現地当局の関係者によると、4人は「今週または来週中にも強制送還される可能性がある」。番組によると、渡辺容疑者の送還日程が、昨日とはまったく違う状況になっている。昨日時点では、他の犯罪での刑事裁判で、訴訟が棄却されるなどしなければ日本に戻らずに済む状況だと、説明されていたが、事件の重大さを考慮して、刑事訴訟の取り下げ手続き中だ。
元東京地検特捜部の若狭勝弁護士によると、東京・狛江市の女性(90)殺害事件などでは死刑・無期懲役になる可能性もある。ただし、現在の強制送還案件は、2019年の特殊詐欺事件関連で、窃盗、詐欺罪なので最高10年以下の懲役。実行役と指示役で量刑は同じだが。上の存在ほど立証は難しいという。
(栄)