大雪立ち往生のJR特急、車掌アナウンス「自己責任のご案内」の背景(めざまし8)

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   「10年に一度」と言われた先週の寒波による大雪で、最大10時間列車内に閉じ込められた乗客たちが、「自己責任で」列車から降りてと案内された。車内放送には、どんな背景があったのか。30日(2023年1月)の「めざまし8」が伝えた。

  • 寒波で列車は10時間立ち往生した(写真はイメージ)
    寒波で列車は10時間立ち往生した(写真はイメージ)
  • 寒波で列車は10時間立ち往生した(写真はイメージ)

ホテル宿泊予約にこだわる

   先週水曜日。JR西日本の三津野隆宏・執行役員が謝罪会見をした。「本当に多数のお客様さまに、ご迷惑をおかけしまして、大変申し訳ありませんでした」。JR西日本は、京都駅周辺の融雪器を作動させずに、線路が切り替えられなくなるトラブルに。列車内に乗客が最長10時間閉じ込められる事態となった。

   その車内で、「なお、ただいまから降りていただく際は、恐れ入りますが自己責任のご案内となります」との車内放送が流れた。24日の特急「サンダーバード」でのことだ。

   山科駅付近で列車が長時間立ち往生し、乗客2人が救急搬送された。息苦しくなった別の乗客が降車を申し出たが、職員は「乗客全員の宿泊予約を完了するまでは降車できない」。これに続いて、上記の放送が流れたのだ。車内放送の全体を再現すれば。冒頭に、「自身でホテルを手配など、行動されるお客さまにつきましては、降車のご案内ができます」と案内があった。「自己責任」の後で「JRでのこの後のホテルなどのご案内はございません」とも。

   これについて三津野・近畿統括本部長は「社外に出るか車内に残るか」について、「ご自身で判断していただきたい、と伝えようとしてこの言葉遣いになった。不快と感じた人もいるかと思います」。これについて、防災減災危機管理アドバイザーの吉田亮一氏は「広域避難場所が自治体によって用意されている。各駅の近くにあるが、その場所を職員が知らなかったのではないか。危機管理体制がなってなかったのでは。ふつうは毛布も飲料水もあります。訓練もしていないんじゃないか」

   これを含め24日には、JR京都線・琵琶湖線などで、大雪の影響で分岐ポイントが使用できず、計15本の列車で最大10時間、乗客が閉じ込められた。

   同日午後6時ごろに草津駅から京都方面行きの琵琶湖線に乗車した女性の車両が、午後8時50分ごろに山科駅と京都駅の間でストップ。1時間半が過ぎるころには密閉された車内の温度が上がり、体調を崩す人も出てきた。しかし車内アナウンスは「急病人の搬送は、京都駅に着いてから行います」。「パニックになりかけていた」。2時間半後に、この乗客は濡れた床に座り込んでしまった。別の列車では、山科駅前で約8時間動かなかった状況で、トイレに行けずに失禁する人もいたという。

   MCの谷原章介「やはり先が見えない閉じ込めの状況では、早めに、体力温存の措置に出ることが必要でしょうか」

(栄)

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