1月24日(2023年)放送の「大奥 三代将軍家光・万里小路有功編」(NHK総合)で、徳川家光役の堀田真由さんの演技に、SNSなどで視聴者から絶賛の声が上がった。(ネタバレあり)
家光が可愛がっていた猫の若紫が死んでいるのが見つかった。家光は角南重郷(田中幸太朗さん)を犯人と見て斬りかかろうとしたが、万里小路有功(までのこうじ・ありこと、福士蒼汰さん)に「この者を斬っても若紫は戻りませぬ。しかも人を斬れば人を斬った痛みがその御身のうちに残るだけでございましょう」と制される。
「私は世のために何もかも捧げておるのじゃ!」
有功は若紫を弔うとして家光を呼び出し、手を合わせて経を唱えることで心を落ち着けようと促すが、家光は
「きれい事じゃ!経で救われるなど幸せな者の戯言よ。心落ち着く間もなく辛いことばかり起こる者はどうすればよいのだ。めそめそと経など唱えている暇があったらかたきを取ったほうがよい。その方がよほど心が晴れる!」
と反発する。
家光が鬱憤を晴らすために若い娘の髪を切っていることを咎められると、
「私には父はおらぬ。おったらしいが会ったこともない!上様となるべく母も取り上げられた。わけもわからず髪を切られ名を取り上げられ女のなりも取り上げられ、にもかかわらず女の腹だけは貸せという。腹の内ではわしを馬鹿にしておる者たちに襲われ子をなせという。徳川のために、太平の世のために、私は世のために何もかも捧げておるのじゃ!髪くらい切って何が悪い!」
と取り乱した。
有功は
「甘えてるんやない。人はみんなどうにもならん運命を受け入れながら生きてるんや。あなただけやない!私かてそうや。何も好きでこんなとこ来たんやない!自分だけが辛い思いをしてるとお思いやったら、それは大間違いや!」
と家光をたしなめる。家光は「部屋にて沙汰を待て。わしに差し出口をききおって」と言い捨ててその場を去っていった。