トドの大群、7億円超漁業被害も 「保護」も絡み谷原章介「どうバランスをとるか」

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   「今日のオープニングニュースは『海のギャング』ともいわれるトドの大群」と切り出す司会の谷原章介。23日(2023年1月)の「めざまし8」は北海道の孤島に集まる3000頭のトドとその漁業被害の問題をトップで取り上げた。

   先月、北海道稚内市・宗谷岬沖合の弁天島で撮影された映像に映し出されるのは見渡す限りのトドの群れ。アシカ科最大の生物で、大きいものでは体長が3メートル、重さは1トンにも達するが、そこで起きていたのは大規模な漁業被害。名産のミズダコなどが、集まったトドに食い荒らされ、被害総額は北海道全体で年間7億5000万円に達するという。その食べっぷりからトドには「海のギャング」という異名がつけられている。

  • 海の生物めぐり論議(写真はイメージ)
    海の生物めぐり論議(写真はイメージ)
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なぜ集まるのか?

「足のないタコが揚がってきたり、頭が食べられたり。ちゃんとしたタコじゃないタコが揚がってくることがたくさんありますね。厄介者だとしか思ってないですね」(地元漁業関係者)

   なぜ弁天島に集まるのか。

「去年は2000頭前後だったと思うんですけど、今年の方が早い時期に3000くらい来ているので久しぶりな感じですね」(稚内水産試験場・後藤陽子さん)

   弁天島にトドが集まるようになったのはおよそ7年前。去年も1月下旬から2月にかけて急に増えた時期があった。この時は稚内周辺にイワシの大きな群れが来ていて、イワシの大量死もあったことから、トドも餌を食べに集まっていたと考えていたが、今年はまだ去年ほどイワシが集まっていない。

   後藤さんによると、トドはロシア海域から日本海まで南下していて、弁天島からさらに石狩湾に移動している可能性もあるという。

「なぜ集まるのか、なるべく早く解明して漁業者さんとか関係団体の方にお知らせできるよう持っていきたいと思っています」(後藤陽子さん)

   永島優美アナウンサー「トドは準絶滅危惧種に指定されているんですね。絶滅回避と漁業被害の軽減、どう両立させていくかということですね」

   司会の谷原章介「漁業関係者の方は生活かかっているから、たまったものではないと思います。ただ同時に天然のもので、とっている魚も天然のものじゃないですか。そこは僕たちがどうということができないのかもしれません。ただ網など漁業具も被害が出てしまうのは守ってもらいたいと思います。保護と補償、どうバランスを取るかという問題でもあるんですかね」

   橋下徹(弁護士)「他の動物による被害については人間を中心にやっている。大阪ではサルの被害があるが、人間を守るために押し出すことを原則にしている。トドだけ守れというのは不公平になるのかな。まずは人間中心で漁業権をきちんと守って、その後のトド保護かなと思います」

   古市憲寿(社会学者・作家)「どこの目線かですね。人間目線だと頭数制限が議論に上がってくる一方、集まってくると迷惑だけど一匹で東京湾に迷い込んでくるとみんなカワイイという。人間は勝手だなと思う」

(みっちゃん)

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