強盗指示役が電話で「殴っていいよ」 「闇バイト」と相次ぐ事件の関係 (THE TIME,)

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   19日(2023年1月)に東京都狛江市の90歳の女性が両手を縛られて殺されるなど、関東地方の10市町村で先月から相次いでいる強盗(殺人・傷害)事件は、司令塔の男がサイトで雇った「闇バイト」に指示してやらせていた疑いが浮上している。23日の「THE TIME,」が特集した。

   狛江の事件に関するメッセージが、先月5日に東京・中野区の住宅で起きた強盗傷害事件で、容疑者から押収された携帯電話に見つかった。強盗傷害罪の疑いで逮捕された容疑者(21)のスマホに、狛江の事件の前日に「狛江市」「時間」等のメッセージのやりとりがみつかった。千葉県大網白里市で12日に起きた強盗傷害事件で逮捕された自衛官の男(21)の携帯電話にも、「狛江市の現場住所」が記録されていた。

  • TBSの「THE TIME,」番組サイトより
    TBSの「THE TIME,」番組サイトより
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「(実行役は)素人の手口だ」の指摘も

   狛江・中野・大網白里の3つの事件現場を結び付けるものは何か?

   サイバー事件などを捜査した経験がある元埼玉県警捜査一課の佐々木成三氏は、一連の犯行に共通した特徴があると指摘する。「募集された組織で、関東近県の強盗を実行しているんじゃないか。(SNSで募集された)闇バイトの犯罪グループだと思います」。

   「指示役」は「この時間に行け」など相手と日時・犯罪方法などの情報を持っている。集まってきたメンバーに「実行」させた。「闇バイトで集められた人間は、おカネを奪って逃げることだけを考えていたような素人の手口だ」

   今月10日未明、栃木県足利市で寝ている所を襲われた男性(53)は、「指示役」と携帯電話で話をした。自宅1階の窓から数人の男が侵入。男性は、手足を粘着テープなどで拘束、目隠しをされた。「(実行役は)会話などの印象だと20代」。現場で指示役の男に電話をして、指示役から電話越しに脅された。「カネがあるだろう」。返事をしないでいると、「殴っていいよ」と実行役に指示する声が、電話から聞こえた。男性が鈍器で何度も殴打された後で、指示役はさらに「探した後にまた金目のものが出てきたら、どうなるかわかっているだろうな」。被害者は、「30代とか40代とか現場にいた人間より(指示役は)年上かな」。犯行グループは現金約300万円を奪い、強盗傷害事件として捜査が進んでいる。

   狛江の事件では、事件があった19日午後1時ころ、犯行に使われたと見られる白い小型乗用車(レンタカー)が現場から走り去る映像が、防犯カメラに残っていた。運転席と助手席には白い服の2人が乗っていた。女性(90)の死亡推定時刻は、正午ごろから1時間後。防犯カメラは自宅から東に250メートル離れたところにあった。車は、自宅から約400メートル離れた有料駐車場に乗り捨てられていた。警視庁は、これとは別の犯行車両を都内で押収している。

(栄)

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