2013年、夏。舞(福原遥)が「IWAKURA」に入社してから4年が経った。27歳になった舞は、営業のエースとして活躍している。
経営の再建に成功した会社の業績は右肩上がり。母・めぐみ(永作博美)は、増え続ける注文に対応するため、機械を増やすかどうか悩み中だ。
同じころ、貴司(赤楚衛二)は、八木(又吉直樹)から古書店「デラシネ」を託されており、店番をしながら短歌をつくる日々を送っていた。
航空機部品への思い
ある日、舞は「航空機産業参入支援セミナーに参加してみないか」とめぐみに提案。しかしめぐみは「IWAKURA」の設備は航空機の部品を製造するには不十分という理由で難色を示した。
どうしても航空機部品の製造を手掛けたい舞は、めぐみを必死で説得する。
「IWAKURA」の業務報告書に目を通した悠人(横山裕)。めぐみに対し、「投資先として悪くない会社だ」と言い、会社を評価する。
めぐみは、亡き夫・浩太(高橋克典)の夢だった航空機の部品製造に参入することを検討していると悠人に明かす。
めぐみと共に参加したセミナーで、舞は重工業分野のトップ企業「菱崎重工」に勤務している荒金(鶴見辰吾)という人物と出会う。聞けば、浩太とは元同僚だという。
数日後、荒金が「IWAKURA」を訪れてきて、「航空機用のボルトを試作してみないか」と提案してきた。
引き受けた舞は、笠巻(古舘寬治)たちに試作品を作ってほしいと頼む。生前の浩太と夢を共有していた笠巻たちは、快く了承した。
しかし、試作品づくりは難航。笠巻は、他社の機械を借りようと考える。その会社とは、リストラで「IWAKURA」を去った元従業員・小森(吉井基師)の転職先だった。
一方の舞は、「IWAKURA」が大手航空機メーカーの仕事を正式に受注できるようになるために、密かに準備を進めていた。