救急車「現場疲弊」で事故も 改善へ「政治の出番」(安住紳一郎アナ)

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   東京の昭島市で昨年末、救急車が中央分離帯に乗り上げて横転した事故は、運転していた救急隊員が17時間連続勤務でほとんど寝ていないことが分かった。17日(2023年1月)の「THE TIME,」が特集した。

   事故は12月29日に起きた。乗っていた東京消防庁の救急隊員3人全員が軽いけがをした。車内のドライブレコーダーには、運転席と助手席の救急隊員2人が、事故直前に居眠りする姿が映っていた。3人の隊員は、前日朝に出勤。約17時間にわたりほぼ休むことなく7件の搬送を担当した。

  • 救急車をめぐる危機的状況が(写真はイメージ)
    救急車をめぐる危機的状況が(写真はイメージ)
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「スピード感をもって待遇を...」

   東京消防庁によると、去年1年間の119番通報は103万6645件で、救急車の出動件数ともに過去最多。救急隊員は「現状を知ってほしい」と悲鳴を上げる。「救急車の出動率は常にほぼ100%で、トイレに行く暇もなく、現場は疲弊している」「交通事故は他人事ではない。今回の事故は起こるべくして起こった」。119番通報のうち約2割は、「カギを亡くしたので家に入れない」など、不要不急だという。

   「救急搬送困難事案」も増えている。「現場滞在時間が30分以上」で「受け入れ照会4回以上」の事案が、昨年末の12月26日から今年1月1日の1週間だけで7158件に上った。

   街の声はどうだろう。40代男性は「119番通報はそろそろ有料にしてもいいのではないか」。30代男性は「ドライバーだけでも業者が代行できないものか」。50代女性は「私たち看護師も同じような勤務状況です。他人事ではありません」

   MCの安住紳一郎は「スピード感をもって待遇を改善してもらいたい、ということで、政治の出番ということになりそうです」。

   政治の動きはどうか。

   昨年の参院選で当選した「れいわ」の水道橋博士議員がうつ病で議員辞職願を提出、参院がこれを許可した。これを受けて山本太郎代表は16日、「れいわローテーション」として、1年ごとに比例名簿に登載された5人で交代する案を表明した。

   これに対し有権者は、「反対。コロコロ変わられるのは良い感じはしない」(40代自営業)、「反対です。国民の代表なのでしっかり(任期を)全うしてほしい」(30代会社員)。「お好きにやってくださいと言う感じ」(20代女性会社員)。25人中反対21人、賛成4人だった。

   候補者間のたらい回しより、実行力。まず「救急対応不足」に何ができるのか?が先だろう。

(栄)

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