ゼロコロナ政策を先月(2022年12月)に終了した中国では、コロナ感染者が激増しているようです。加えて中国では1月22日(2023年)が旧正月の「春節」で、21日から大型連休に入るため、日本への入国者も激増する見込みです。
日本政府が日本での感染拡大を懸念し、中国からの直行便の入国者にPCR検査と陰性証明書の提出を求める水際対策を8日から始めたところ、今度は中国が、中国に行く日本人へのビザ発給を10日から停止するという「報復措置」に出ました。同じく水際対策を強化した韓国へも同様にビザ発給を停止しました。
「報復」措置も
(J-CAST)ワイドショー通信簿の「中国からの水際対策強化 『モーニングショー』での評価は?」(10日、テレビ朝日系)によると、「大型連休を前に上海のディズニーランドには早くも多くの人が殺到している」と司会の羽鳥慎一さんが伝えています。春節では、延べ21億人が移動する見通しだといいます。
中国政府の発表では、新型コロナによる死者数が連日1ケタとされていますが、番組で紹介した中国・黒竜江省の「農村診療所の現状」という映像には、診療所に入り切らず、芝生の上に横たわる患者の様子が映っていたとあります。
「中国の『報復』ビザ発給停止 加藤浩次『不健全だと思うな』」(11日、日テレ系「スッキリ」)は、中国外務省の報道官が「中国をターゲットに差別的な入国制限を執拗に講じている。対等の措置をとる」と語った、と伝えています。東京財団政策研究所の柯隆・主席研究員は「自己中心的な報復措置、一種の嫌がらせ」と指摘していました。
中国での感染者は「先(12)月1~20日で、のべ2億4800万人の可能性」(香港メディア)ともいわれているそうです。米英仏なども中国からの入国者に陰性証明書の提示を義務付けていますが、中国はまだ「報復」措置はとっていません。
これについて、「中国のビザ発給停止 羽鳥慎一『なぜ、日本と韓国(だけ)?』」(11日、テレビ朝日系「モーニングショー」)は、現地特派員が「例えばアメリカは、出国前48時間の陰性証明は求めているけれど、到着時の検査や隔離措置は求めていません。日本や韓国よりは水際対策が緩いと言えますので、そういった点で差が付いている可能性があります」と伝えています。ビジネスで渡航予定の日本人に、大きな影響がでているとも報じています。
「メンツ」にこだわる中国政府に右往左往させられ、困るのはいつも一般市民なのです。
(コムギ)