安藤サクラ「ブラッシュアップライフ」 「2周目の人生」から俄然面白く

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   原案・脚本バカリズムのオムニバスドラマ。「ノンレムの窓2023・新春」(日本テレビ系)。昨2022年、4月に第1弾、10月に第2弾が放送され、今回(1月7日)はその第3弾。3本のショートドラマから構成され、第1話がほしのディスコ&吉岡里帆の「匿う男」、第2話が佐藤隆太の「代行社会」、そして、3本目が木南晴夏の「大人になってからの友達作り」だった。

  • 人生を何度もやり直す物語(写真はイメージ)
    人生を何度もやり直す物語(写真はイメージ)
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それまでの会話が伏線に

   第1話「匿う男」は、1人暮らしの男(ほしのディスコ)のアパートを見知らぬ女性(吉岡里帆)が訪ねてくるところから始まる。男がドアを開けると、突然、「私を匿ってください」と女性。見た目タイプの彼女に下心ありありの男は、女性を匿うが、それを悟られまいと、あくまでも紳士的なふるまいをするが、本当のところは......。心の声と行動が裏腹なのがポイント。

   以下、第2話「代行社会」は、告白もプロポーズもすべて代行が行う代行社会を皮肉ったもので、第3話「大人に~」は、「親友契約法」なる法律が制定され、会社の後輩や幼なじみと契約を結ぼうとするも断られ、表題どおり「大人になってからの友達作り」は大変だというストーリーだった。

   3作品ともバカリズムお得意のシニカルなスパイスが効いていてそれなりに面白いが、残念ながら第1弾「解約ゲーム」を上回るものではなかった。回を重ねるごとにクオリティが下がってしまったのは残念。もっとも今回は、バカリズムが脚本を手掛ける新日曜ドラマ「ブラッシュアップライフ」の番宣が目的で、中身は二の次ということかもしれないが......。

   では、その肝心のドラマはというと、安藤サクラ主演で、人生を何度もやり直す話。第1話(1月8日)前半はバカリズムの小ネタのような会話がダラダラと続き、これはリタイアしそうだなと思ったが、後半、2周目の人生から俄然面白くなった。それまでの会話が伏線になっているところが楽しい。保育園時代の麻美役の子(永尾柚乃)が実にいい表情をする(心の声は安藤サクラ)。連ドラは1話がもひとつでも2話から俄然面白くなる場合があるので、ひとまず継続視聴決定。

(くろうさぎ)

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