暖房費高騰で月10万円超も 羽鳥慎一「何らかの対策が必要」

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   司会の羽鳥慎一が「北海道、東北は今年に入って記録的な大雪となっていますけれど、青森の酸ヶ湯を積雪量で1メートル以上も上回る大雪の『隠れ日本一』と呼ばれる山形の町を取材しました。また、暖房費が高騰していることが非常に深刻で、北国に住む人の中には夫婦2人暮らしで電気代が10万円を超えた人もいます」と切り出した。

   山形・西川町「志津温泉」では道路の両側に高い雪の壁ができていた。積雪量は380センチ。気象庁の観測地点がないことから「隠れ豪雪日本一」と呼ばれている。温泉宿の宿泊客の車の屋根にはこんもりと雪が積もり、道端の自販機は硬貨の投入口が凍り付き小銭が入れられない状態。もっとも、仮にコインを投入できたとしても取り出し口は雪にうずもれてしまって取り出すこともできない。

  • 大雪や暖房費高騰の影響が…(写真はイメージ)
    大雪や暖房費高騰の影響が…(写真はイメージ)
  • 大雪や暖房費高騰の影響が…(写真はイメージ)

政府支援があっても...

   そんな豪雪の中、住人男性たちが雪上車に乗り込み向かった場所は川。彼らは川の中に入り何やら作業を始めた。「積もった雪を溶かすための水路の取り入れ口を点検していた」という。こうした作業もこの地区では「年中行事。いつも凍えながらやっている」。

   北海道小樽市は1月10日、記録的な大雪となった。市内各地で除雪作業に追われ、雪捨て場となっている港では海が捨てられた雪で真っ白になっていた。

   住民の悲鳴は大雪だけに対してではない。高騰する暖房費も大きな悩みとなっている。1月5日にマイナス23.2度を記録した北海道・遠軽町でオール電化の住宅で暮らす夫婦2人暮らしの過程では電気代の請求額は7万6000円。暖房費だけで6万円を超えているという。「トイレが凍結するほど冷え込むので、暖房は使わざるを得ない」そうだ。電気よりも安いと判断して今年は石油ファンヒーターを購入した。以前の電気代は高い月でも1万6000円だったが、「(今は)思った以上に高くてビックリしている」と話していた。

   電気代以外の出費もかさむ。1月3日に24時間積雪量64センチを記録した北海道・夕張市に住む81歳の女性は「どんどん貯金が減っている」と嘆く。理由は除雪料だという。「高齢なので自分では除雪できず、業者に頼んでいる。玄関前だけで年間6万600円、屋根が8万円かかる」という。

   取材VTRを見た羽鳥は「電気料金、そして大雪と、雪国で暮らす人の負担が増えています」と言い、森山みなみアナが「青森県に住む40代の夫婦2人の家庭では今月の電気料金の請求が10万778円と10万円を超えたと言います。食費は3万円で、今月のような10万円の請求だと、生活費の約半分が電気料金になると話しています。去年1月の電気料金は5万7334円で、4万円以上アップしたことになります」とさらに高額請求の事例を紹介した。

   今月からは電気料金の特別措置で1キロワットアワーにつき7円の支援があり、仮に同じ使用量だった場合には7万8000円台になるという。

   社会活動家の石山アンジュは「夫婦2人で10万円はかなり大きいですね。政府の支援があったとしてもこの額だと、微減にすぎない。政府の支援策は全国一律ですが、こうした状況を見ると雪国には特別手当をするなり、支援策に傾斜をつけることも検討したほうがいい」と指摘。

   弁護士の徐東輝は「国の政策として、寒冷地などに傾斜をかける選択があってもいい。特別措置なのでいつまで続く措置なのかもわからない。電気料金は4月からまた上がっていくわけで、今後は恒常的に上がっていく。国は値上げ申請を審査するわけだが、消費税と同じで、インフラの負担は所得と反比例して増えてしまうので、妥当性を厳しく審査しないといけないと思う。ヨーロッパでも同じ問題を抱えているが、政府は電力会社に値上げする前に超過利益を吐き出すように要請している」とコメント。

   羽鳥は「生活を非常に圧迫しているということで、何らかの対策が必要だと思います」とまとめた。

(バルバス)

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