「日本にある中国大使館が日本国民に対するビザの発給を停止したと発表しました。来月から中国で働く予定の男性が、突然のこの発表に困惑をしています」と司会の羽鳥慎一がと切り出した。11日(2023年1月)の「モーニングショー」は、中国が日韓に対して行ったビザ発給の停止とその思惑ついて伝えた。
2月から中国で働くため、今週中にビザの申請をするはずだったという製造業の男性は番組の取材に答え、「代理店から『きょう急に発表されました』と連絡があって、今バタバタと大慌てで動いているところですね。引っ越し準備を全部いったんキャンセルしてってなっていくと、正直本当にどうしようかなってところです。観光ならば予定を変えればいいという簡単な話だと思うのですが、就労ビザなので」と厳しい状況を説明した。
「ほかの国々も中国に対して水際対策を取っています」
中国がビザ発給の停止を発表した理由は、日本政府による中国からの入国者への水際対策強化への対抗措置と見られている。
ビザの発給停止はいつまで続くのか。テレビ朝日の冨坂範明・中国総局長は番組に中継で出演し、こう説明した。
「日本の中国大使館は、再開の時期について『通知を待て』としか言っていません。ただ、韓国の中国大使館は、再開の条件について『差別的な入国条件を取り消せば、再び調整される』としています。逆に言うと、中国が不満に思っている到着時の検査や隔離措置をやめない限り、ビザの発給停止が続く可能性があると思います」
羽鳥「ほかの国々も中国に対して水際対策を取っています。なぜ、日本と韓国なのでしょうか」
冨坂「例えばアメリカは、出国前48時間の陰性証明は求めているけれど、到着時の検査や隔離措置は求めていません。そういった意味で日本や韓国よりかは水際対策が緩いと言えますので、そういった点で差が付いている可能性があります」
安部敏樹(社会起業家・リディラバ代表)「中国らしい対応という感じ。日本が水際対策を厳しくすると先行して言ったことで彼らのメンツをつぶし、それに対してビザを人質にしたと。これはどう見ても対等ではないので、不適切だと思いますけれども。日本の初動に対して何か反応したかったというのは、外交的に見ればある程度理解できる」
羽鳥「決してプラスになることではないですよね」
安部「ここでビザを人質にして対立する意味はあまりないですよね、正直」
(ピノコ)