「ゼロコロナ政策を終了した中国では、来週末から春節の大型連休が始まります。上海のディズニーランドには早くも多くの人が殺到しているということです」と司会の羽鳥慎一。10日(2023年1月)の「モーニングショー」は、延べ21億人が移動する見通しだという春節と、日本の水際対策に注目した。
中国では連日、新型コロナによる死者数が1ケタだと発表されている一方、謎の死が相次いでいるという。中国・黒竜江省で撮影された「農村診療所の現状」という映像には、診療所に入り切らず、芝生の上に横たわる患者の様子が映っていた。
羽鳥慎一「科学的な根拠に基づいて...」
感染症学専門の昭和大学医学部の二木芳人客員教授は、中国について「経済のことも考えての政策解除だと思うが、準備不足が色々あるというのは間違いない。一気に規制を緩和したので、かなりの感染者が出ているのは事実でしょう。医療現場などでは大きな混乱が生じていると思います」と指摘。
日本政府は8日から中国からの入国者に対し水際対策を強化したが、二木氏はこの動きについて「素早く踏み切ったことは評価できる。春節の移動が始まる前に中国の状況を把握し、適切な措置を講じる時間稼ぎになるのでは」と話した。
番組は、日本とは正反対だというタイの対策も紹介。きのう(9日)中国便の受け入れ再開をしたタイでは、中国への配慮から、同日、すべての外国人に接種証明の提示を求める入国規制を開始。しかし、観光業界などから見直しを求める声が上がったため、その日のうちに撤回。未接種でも入国可能な状況になっているというのだ。
二木氏「タイ国内では、だいたい1カ月で8000人程度の感染者ということですから、今はかなり感染が落ち着いている状況にある。ですから、観光客を受け入れて感染者が出てもある程度対応できるという判断でしょう。日本の場合は、国内の感染者も多いですから、差が出ても仕方ないと思います」
菊間千乃(弁護士)「日本も中国からたくさんの人が買い物に来て経済が潤ってきた部分がある。ただ、もしそれでコロナが広まってしまったら、色々な行動が制限されることになり、結果的にそれは日本経済の回復につながらないので、少しずつ、制限しながらというのは、今の日本がするべき措置としては正しいと思う」
羽鳥「科学的な根拠に基づいて、検査して『OKな人はどうぞ』ってことですものね」
スタジオでは、信頼できる情報を出さない中国に対しての不満の声も複数上がっていた。
(ピノコ)