大阪湾クジラ、助けることできる? 「めざまし8」が伝えた現状

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   昨日9日(2023年1月)午前8時頃、ユニバーサルスタジオジャパンにも程近い大阪湾淀川河口付近で目撃された体調8メートルのクジラ。発見から1日たった10日もその姿が確認されている。ネット上で「淀ちゃん」と名前を付け、応援する声も上がっているが、いったいなぜこんなところまでクジラが来たのか。10日の「めざまし8」は専門家に詳しい話を聞くとともに、現地からの生中継で状況を伝えた。

「午前7時頃から取材しているのですが、その時からほとんど場所を変えないままです。背びれが見えていて左のほうが頭と思われますが、ときおり潮を吹く様子もみられています。ここから移動できないのか、それとも移動しないのか、見ていると衰弱しているようにもみえます」(田中良幸情報キャスター)
  • 沖合に戻ることはできる?(写真はイメージ)
    沖合に戻ることはできる?(写真はイメージ)
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谷原章介「弱る原因はなんでしょうか」

   このクジラを見た国立科学博物館の田島さんは「マッコウクジラであろうというのはすぐわかりました。深い海に住んでいるイカが大好きなクジラで、3000メートルくらい潜る。(大阪湾に)普通はまあ来ない」と語る。

   マッコウクジラは社交性があり、普段は群れで行動する。大阪湾には1年に1回くらいイルカが迷い込むことはあるが、クジラがやってくることはほとんどないという。北海道大学の松石隆教授によると、海のしけによる体力の消耗などで、呼吸を楽にするために湾内に逃げ込んだ可能性も否定できないという。

   番組では、アジア動物医療研究センターのパンク町田センター長にも話を聞いた。

   パンク町田「映像で見る限り相当弱っています。迷い込んでしまったというよりは弱っているので流れに身を任せているうちに流されたのではないか。これは人間でいえば病の床についている状態だと思います」

   MCの谷原章介「弱る原因はなんでしょうか。外敵に追われたのか、もともと病気があったのか」 パンク町田「このクジラは若い。大人のように獲物を捕らえることができなくて体力が衰えたなど仮説は立てることができるが、明確なところはわからない」

   谷原章介「汽水、淡水のところにいるが大丈夫でしょうか」

   パンク町田「慣れれば大丈夫だが、体が大きいので影響を受けやすい。保護といってもこの大きさの動物を移動するのは難しい。移動するとさらに病状を悪化させる可能性もある。このままでは獲物を捕らえることは不可能で、悪化の一途をたどるだけになってしまう」

   田中良幸「海上保安庁としては、現状では上流に行かないように監視をするだけ。松石隆北大教授によると、今回は若い個体だが10トンくらいあるので下手に近寄ると危険。数日の空腹で死ぬことはないので、そっとしておくことが重要。回復が見られたら沖合に誘導が必要という指摘でした」

(みっちゃん)

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