いよいよ始まる、2023年大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合)。今まで数々の大河ドラマで描かれてきた徳川家康だが、今回は脚本家が古沢良太氏ということで、新しい家康像が見られるのではないかと期待している。
古沢氏といえば、『リーガル・ハイ』や『コンフィデンスマンJP』。息つく間もないスピード感のある物語の中にユーモアあり、涙あり、たくさんの驚きあり...というエンターテインメント色の強い作風が印象深い。
「ナイーブで頼りないプリンス」!?
一方の徳川家康といえばやはり、「鳴かぬなら鳴くまで待とうほととぎす」のイメージで、幼いころからの苦労(3歳で母・於大の方と別れることになったり、人質生活を送ったり)で培った忍耐の人という印象。我慢強く、倹約家、じっとチャンスを待つことのできる人であったり、狡猾な「たぬき親父」として描かれることも多い。
ところが、古沢氏は番組公式ホームページで、松本潤演じる家康像を「ナイーブで頼りないプリンス」と語っている。確かに松潤はプリンスだけど、家康がナイーブで頼りない!?と少々の驚きを感じた筆者。たしかに「三方ヶ原の戦い」でのおもらし事件なんかも知られるけれど、「ナイーブで頼りない」というイメージは全くなかった。なんだか、新しい。
古川氏はそこで、「彼と一緒に、毎週ハラハラドキドキ泣いて笑ってともに駆け抜ける1年間を」とも記している。これぞ、まさに古沢脚本!というスリル満点の物語になりそうで、楽しみ過ぎる。「どうする!?」「どうする!?」「ねえ、どうする!?」と毎回走り回るのだろうか。
個人的に期待しているのが、物語の中での忍者の活躍。
松本まりか演じる女大鼠は体がとても柔らかいそうで、どんな所にも忍び込める上に変装も大得意。遊女、町娘と色んな姿を見せてくれるというのもスパイものの映画を見ているようで、楽しめそう。さぞかしセクシーな忍者になるのだろう。
さらに、山田孝之演じる服部半蔵がドジキャラだというのも面白い(本人曰く「忍者のような気がするけど忍者じゃない」という役どころらしい)。きっと笑わせてくれるに違いない。
作品に出てくる女性たちにも注目。家康75年の生涯には、正室の築山殿(有村架純)、織田信長の妹・お市(北川景子)、後妻となる豊臣秀吉の妹・朝日姫、そして側室の阿茶の局や於愛の方(広瀬アリス)に敵役の淀殿...と実に多くの女性が関わっている(正妻・側室が計20人以上もいたというが、本人は混乱しなかったのだろうか)。
怖いもの見たさで、家康をとりまく女性たちのドロドロ劇にも期待したい。
(ピノコ)