「どうする家康」の予習、どうする? ミスター武士道が注目の「家康3大転機」とは
<歴史好きYouTuberの視点 新年特別編>

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   いや~乱世乱世。どうも歴史好きYouTuberのミスター武士道です。

   2023年の大河ドラマは松本潤さん主演の『どうする家康』!ということで、放送スタート前の今回は、「どうする家康」の見どころとなる、家康の人生の転機を紹介していきたいと思います!

   まったく何も知らない状態で、ドラマを見るのも良いですが、歴史を予習しておけば、すんなりと出来事が理解でき、よりドラマが楽しくなるはずです!

   それでは、家康の生涯を見ていきましょう!

  • 歴史解説YouTubeチャンネル「戦国BANASHI」 どうする家康「年齢で見る!徳川家康の生涯」解説動画より
    歴史解説YouTubeチャンネル「戦国BANASHI」 どうする家康「年齢で見る!徳川家康の生涯」解説動画より
  • 歴史解説YouTubeチャンネル「戦国BANASHI」 どうする家康「年齢で見る!徳川家康の生涯」解説動画より

1560年(数え年19歳) どうする!?桶狭間の戦い

   織田信長が今川義元を討った桶狭間の戦いは有名ですが、この戦いに若き日の家康も参加していました。そして人生最初の「どうする!?」を迎えたのです。

   家康(この時の名前は元康)は、妻の瀬名姫が今川義元の親戚ということもあり、今川家の一門衆として期待されていました。

   桶狭間の戦いの緒戦では、前線に兵糧を運び込む任務を見事達成し、その期待に応えました。

   ところが、信長の奇襲で義元が討ち死に。今川軍が瓦解すると、家康は突如、ふるさとの岡崎城に入り、独立してしまいます。

   家康にとって念願の岡崎入りでしたが、この行為は今川家への裏切りでもあります。家康はどのような決心で、独立の道を歩むのでしょうか。ドラマでの描かれ方が気になるポイントですね。(なお、西暦表記は『徳川家康 境界の領主から天下人へ』<柴裕之著、平凡社>などを参考にしています)

1572年(31歳) どうする!? 三方ヶ原の戦い

   家康最大のピンチと言えば、武田信玄に大敗を喫した三方ヶ原の戦いです。

   敗走中の家康は、恐怖のあまり脱〇してしまったという話はあまりにも有名です。実際にそんなことがあったかはわかりませんが、そんな話が生まれるくらい家康は窮地に立たされていたのでしょう。

   この三方ヶ原の戦い、きっかけは家康がさんざんに信玄を煽って怒らせたことが原因でした。上記の著書『徳川家康~』などによると、信玄は、家康の同盟者である織田信長に家康をわからせるように要求しますが、信長は信長で家康を注意せず、信玄がついにブチギレてこの戦いが始まったのです......人間関係のいざこざから大変な騒動になる。現代でもありそうなことですが、この時家康は何を考えていたのでしょうか。信長や上杉謙信がいれば大丈夫だと思っていたのでしょうか。

   結果的には信玄の怒りの前にねじ伏せられてしまいますが、果たしてこの三方ヶ原の戦いがどのように描かれるのか、楽しみでなりません。

1582年(41歳) どうする!?伊賀越え

   天下人となった織田信長が、突如家臣の明智光秀に討たれる本能寺の変が起こります。

   家康は信長の招待で大坂を観光中で、少ない手勢で敵中に孤立しました。

   絶体絶命のピンチに家康は、商人の茶屋四郎次郎や伊賀に縁のある服部半蔵などの助力を得て、伊賀越えを敢行し脱出しました。

   この伊賀越えにも様々な説があり、どのように描かれるか注目です。

   無事逃げ延びた家康は、織田家が瓦解する中で空白になった甲斐・信濃の領地を巡って、相模の北条氏と激しい戦いを繰り広げます。天正壬午の乱です。

   上司とも言うべき信長がこの世を去ったことで、家康には再び独立のチャンスが訪れたのでした。

   家康はどのようにして関東の雄・北条氏政と戦うのか。織田家を簒奪した秀吉との関係はどうなるのか。ドラマでも一つの山場となるはずです。期待しましょう!

   このほかにも、『信康事件』、『関ヶ原の戦い』、『大坂の陣』などなど家康の人生のターニングポイントはたくさんあります。歴史や時代背景を知った上で、家康の人生を見ていくと、大河ドラマはより面白くなると思います。

   是非、みなさんも「どうする家康」と合わせて、ミスター武士道の解説動画を観たり、当連載を読んでみてください!

   さて、今回の記事はここまで。ドラマに関するさらに詳しい解説は、是非YouTubeチャンネル・戦国BANASHIをご覧ください。

   また、2022年12月上旬には、私ミスター武士道が執筆した『家康日記』(エクシア出版)が公刊されました。家康の生涯について、さまざまな出来事があった当時の年齢を踏まえながら、「家康のモノローグ」として現代の日記風にまとめてみました。歴史上の超大物である家康をより身近に感じてもらえると嬉しいです。興味がある方はぜひ!

   それではまたお会いしましょう。さらばじゃ!

   (追記:参考文献など)今回の参考文献は、『徳川家康 境界の領主から天下人へ』(柴裕之著、平凡社)、『青年家康 松平元康の実像』(筆者同、角川選書)、「新説 家康と三方原合戦」(平山優著、NHK出版新書)など。エビデンスには細心の注意を払っておりますが、筆者は一歴史好きYouTuberであり、歴史学者・研究者ではございません。もし、間違い指摘やご意見などございましたら、この記事や動画のコメント欄で教えて頂ければ幸いです。


++ 「ミスター武士道」プロフィール
1990年、三重県四日市市生まれ。年間100冊以上の歴史に関する学術書や論文を読み、独学で歴史解説や情報発信をするYouTuber。
一般向け歴史書籍の監修、市や県などの依頼を受けて、地域の歴史をPRする動画制作なども手掛ける。2019年に歴史解説チャンネル「戦国BANASI」を開設。2022年冬には登録者数が13万人を突破した。22年12月には『家康日記』(エクシア出版)を公刊。

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